私には特別な能力はないのかと、内外から聞かれることがある。
残念ながら私にはそういった○○をする程度の能力というものは存在しない。
運動神経も人並みだし、学校だって三流大学をなんとか卒業した程度だ。
岡崎ほど学歴があるわけでもない。 ボスほどのカリスマだってない。
玄爺と違って空を飛ぶこともできない。 文明の利器があれば別だろうがそれは幻想郷では使えない。
北白河は黙っていれば別に問題なしと言うがそこまで割り切れない。
弾幕なんて私には取り扱うことは出来ない。
朝倉や冴月のように人間をやめているわけではないからだ。
妖怪とそこそこ対等に接することができるのは、単に度胸がついただけである。
ただ、学生のときは登山をやっていたから自然の中で動き回るのは慣れている。
逆に文明に囲まれてその恩恵にあずからないと生きていけないのなら
今の仕事は向いていないかもしれない。
香霖は外の世界の道具を使いこなす私を見て、それは能力としてカウントすべきだと言うが
その程度のことは外の世界にいる者なら当然のことである。
第一私は香霖みたいに道具をある程度修理するなんて芸当はできないのだ。
せいぜい作動する部品に交換するのが関の山である。
逆を言えば私の仕事なんてものは、ちょっとした運命の輪が折り重なることさえあれば
誰にでもできることだと思っている。 私はあくまで特別ではなく、あくまでこういう仕事に
従事しているだけの一人の人間に過ぎない。