ある妖怪を監視するために朝倉とよりによってラブホテルで張り込みをする。
朝倉は、どんな場所であろうと普段と変わらずクールな表情のまま、監視用機材をせっせとセットしている。
ボスに言わせれば玄爺の傀儡よりはマシだからというが、ちょっとだけ期待してしまうところは情けない男の性である。
昼夜交代での張り込みは退屈極まりない。
せっかくだから備え付けのゲームとかテレビとかで暇を潰しつつ監視活動をする。
その中で彼女から色々と教えてもらった。
朝倉は昔からいる古代魔法使いである。 月との戦争前まではそもそも魔法という概念はなかったという。
月の技術を持ち帰るプロセスで、魔法ができ、魔法を追求した結果科学の領域に手を出したらしい。
魔法と科学は根底で繋がっているというのである。
その中でふとこんなことを聞いてしまった。 香霖は妖怪とのハーフだと言う。人間と妖怪は塩基配列が大きく違うのだから
そういうことは有り得るのか? 今考えるとセクハラである。
すると朝倉ちょっとだけ怪しい目つきで「試してみる?」と言ってきた。予想だにしない答えに「遠慮しておきます」と
言ってしまった。 監視行動がおろそかになるとかそういうこと以前にぱっと口走ってしまった。
最初は後悔したが、その後の朝倉の姿を見てこの行動が正しいことがわかった。