結界というものは幻想郷だけの特別のものではない。
結界は意外と身近に存在するものだ。
たとえば、太陽から降り注ぐ放射線から生命を守る「磁力圏」も一種の結界ということができるだろう。
オゾン層もまた地球がおりなすもう一つの結界である。
磁力圏で大半が吹き飛ばされた放射線を水際でさえぎるのである。
幻想郷の結界も同じように単純な機能を持つ結界を複数織り交ぜることで複雑な動作をするように
設計されている。 それは単純な機能しか持たないはずの昆虫たちが織り成す社会性に似ている。
幻想郷の結界がいわゆる論理結界であるということは周知の事実であるがこれにも重要な意味がある。
単純に強固な結界が必要なら、鉄の壁を作ったほうが手っ取り早いのだ。
それを敢えてしないのは、人間の好奇心の恐ろしさを妖怪たちは知っているからである。
もう一つ重要なことは結界には遊びが必要だと言うことである。 結界を強固につくりすぎると、
自然のあらゆる流れに逆らってしまうことになる。龍神は、結界を一回で壊さない。 少しづつ消耗させて
取り返しの付かない事態になるまで、じわじわと結界を蝕むのである。
以上が幻想郷における結界の基本理念というわけだが、実は外の世界の学問と大きく変わることがないことに
ちょっとした驚きを感じる。 もうちょっと勉強しておけばよかった。