●月 ◇日 No186 妖怪と結界の外の世界


妖怪たちはみな大結界の中にいるというのは大間違いである。
中には外の世界で居場所を見つけたものや、新たに生まれ出る妖怪もいる。
幻想郷にいることで活力を奪われることを警戒する者や幻想郷を自分たちの隔離施設と考える者
冴月や隙間妖怪の術から外れたもの、さまざまだ。


結界の外の世界では妖怪が一種の経済圏を作っているといっても過言ではない。
妖怪の力を合法的に活用すれば、人間の世界で一儲けするのはそれほど難しいことではない。
その資金を収奪しようとする動きもあったが、概ね返り討ちにされている。
もっとも経済とはその存在自体、一種の妖怪と解釈することもできるだろう。
わが社のスポンサーもまた妖怪たちの企業であり、それを束ねる賢人たちの中には
大結界に関わったものも数多くいると言われるが詳細のほどはわからない。


妖怪は隠れて暮らしているのではない。いけしゃあしゃあとメディアに露出する者すらいる。
中にはインチキ臭い霊媒師などの触れ込みでテレビに露出するのだが
この場合は霊能局や、バックについているスポンサー妖怪たちによって出る杭が打たれる。
そんな人物がある日突然社会的に抹殺されるときは、仕事しているんだなと思ったりもする。
彼らの社会もまた人間同様に様々な矛盾を抱えながら存在しているのだ。