□月 ●日  No1081 楽園の巫女の秘めたる力?


久々に例の神社で自称現人神と話をしたのだが
ようやく幻想郷に慣れたそうでなによりである。
幻想郷の慣れ方はすなわち文明生活の諦めから入るというところさえ押さえれば
たぶん問題なく暮らせる筈だ。


そんな自称現人神、博麗の巫女が顕界の人間が戦争しない面頭向かって言われて
絶句したらしい。
博麗の巫女の思考なら宜なるかなと思いながらも、そういう風に思われる位外の世界が
平和であるかのように見えているのは悪い気がしないという。


意外に思われるかも知れないが、博麗の巫女の観察力や直感力は馬鹿に出来ないものがある。
実は同じように一度博麗の巫女になぜ顕界で戦争がないと言い切れたのか尋ねたことがあった。
すると、「もので溢れた世界は平和な証拠」と言われた。


彼女は香霖堂で外の世界からやってくる様々な品々を見ている。
それは幻想郷ではあり得ないほど早いペースで品物が刷新される。
もちろん生産能力や人口の差などはあるだろうが、これだけ新しいものを作り続けられるのは
やはり総体的には平和な証拠なのかも知れない。


観察力洞察力は異変発生を察知したり犯人を問答無用でどついたり
常識にとらわれないのが幻想郷だと自称現人神は言うが
たぶんそれは洞察力による直感があってこそだと思われる。
私なりに敢えて付け足すとしたらそれは固定概念のことであろう。


固定概念にとらわれないからこそ異変の犯人を確実に捉えることができる。
これこそが博麗の巫女の能力の一端であると確信している。


保険としてやってきた自称現人神が博麗の巫女の代わりを勤め上げられるのか
未だ未知数である。