□月 ●日  No1440 一応あいつらの季節


今年もあの二人が暴れ回る。
いや、一応今日は立秋なんですけどね。 暦の上では一応今日から秋。
そんな話をしているのはあの二人が毎年のことながら始動したからなのだが
暑すぎるせいか水着姿で湖に現れたときは色々吹っ飛んだ。
本格始動は彼岸以降と言いたいのだろうか。


あまりの暑さのために幻想郷でも野菜価格高騰が始まっている。
顕界でも野菜が入手しづらくなっているので大問題である。
やや高地だから気温的には顕界より幾分マシなのだが、それでも
農業技術の差も相まって生産能力が上がっていないのが現状だ。


こうなると所得的にもあまり余裕のない幻想郷住民は色々大変だ。
下手するとすぐに生活できなくなる。 
こっちも仕入れ価格が上がっているのでどうしても物資補給に
限界がきてしまう。 こちらも予算があるのだ。


というわけであの二人が水着姿で出撃である。
一応立秋なのだからお前らの力は発動可能だと無理矢理説得して
当座を乗り切るだけの出力だけ出して貰う。
とりあえず顕界よりも幻想郷を何とかして貰うことで話がついて
一時的ながら農業生産量が増えた。 
これ以上やると、秋口に影響が出るので無理は禁物である。


それにしてもこの二人。 復活したせいかどうか知らないがやたらと
ハイテンションだ。 喧嘩を売った妖精にデスマシン妹君もびっくりの
高密度弾幕がぶっ放されたりと色々とおかしい。
きっと異常気象のせいだと勝手に納得しているが、たぶんこれが
彼女の本性なのではないかと勝手に想像している。
恐らく、秋口に接触するとしおらしいのは力を発動した後だから
なのではないかと思う。 


これが暑さでテンパってるからだと気づいたのはそれから一時間後のこと。
結局氷妖精が冷却しつつ、水を振りかけて熱中症で倒れた二人を
どうにかこうにか輸送して今日が終わった。
なんなんだこの二人は。