□月 ●日  No1612 チーフが病院送りになる前に書いたと思われる日記


魔法少女について語るしか有るまい。 基本幻想郷において魔法少女は稀少種である。
大体が年齢詐称、または若作りであることは疑う余地もない。
朝倉に言わせれば魔法少女は顕界で人気のある存在であり、基本幻想入りしないためだというが
本当のところを言えばまともに魔法を行使できるまで掛かる年数が長い為である。


では霧雨のご息女はどうしてあの年齢で魔法少女になり得たのか疑問になるだろう。
これは魔法に関する知識蓄積と共有が最近になって急激に進んだからだと朝倉は分析している。
従来魔法はその事故率や危険性から魔術書は殆ど残されておらず、研究家も殆ど最初から
研究しないとならなかった。


しかし、スペルカードの普及の際 魔術の動作フォーマットの標準化が叫ばれ出し、
魔術が事実上のオープンソースとなったことで今までバラバラに研究されていた魔術が
急激に体系化しだしたわけである。 
その最大の成果物はやはりミニ八卦炉だろう。 通常この手のアイテムは禁呪扱いである。
制御が困難で一歩間違えれば術者の命を奪うこのい代物は本来は様々な装置の炉心として
利用される物であった。
しかし、分散した魔術の統合化は八卦炉を安全に行使するまでに進化したのである。


かくして訓練さえ積めば霧雨のご息女のような年齢でも安全に魔術を実戦レベルで
行使できるようになった。先人達の研究の成果が彼女に隠されているのである。
敢えて言おう、魔法少女とは現代技術が生んだ申し子なのだ。


それまでには数多くの魔法おば(ここで日記が切れている