□月 ●日  No1848 ナレッジナビゲータ


八雲商事社員の命綱 PDA端末。所謂携帯電話のようなネットワーク機器であり、色々な機能
ソフトウェアがインストールされている。所謂ハンドベルトのコンピューターとなっているのは
単機能では色々不便が出てしまったからである。


とにかく、妖怪というのはその由来や封じられた年代によって喋ることが違う。
イケメンが「格好いい人」から「外見が逝っている(すなわち醜い)人」に変質したように
その意味が逆転してしまうケースすらある。
正しい意味を理解してきちんと説明しないとこっちの命が危ない。


PDA端末には名前がある「ナレッジナビゲータ」という。書くのが面倒だから端末と略している。
幻想郷の文化を知りたいなら「ヒッチハイクガイド」というソフトがある。これは先代阿礼乙女が
書いた文面をデジタル化した代物だが、今の阿礼よりも発言内容がとても皮肉にあふれている。
気をつけて読まないと確実に吹き出してしまう。


しかし、それは同時に語り口が面白いためでありお陰で頭に入るのである。
結局コンピューターは記憶を拡張する者であり引き出すのはやっぱり頭の中からの方が都合が
良いわけだ。


電卓も当然入っている。面白いのは電子そろばんがあること。これはそろばんが画面に表示されて
指ではじくとその通りに珠が動くというもの。人によってはこっちのほうがスピードが速い。
私はバッテリーが勿体ないから普通にそろばんを用意している。


スペルカードエミュレータは実行環境付きで使うまで結構時間が掛かるためいまいち役に立たない。
せいぜい逃げるための目くらましであり弾幕ごっこにすらならない。
逃げるときはGPSシステムの出番だ。逃げ場所が随時更新されており、これを頼りに逃げるのだ。
相手が同じものを持っていたら目も当てられないと思うのだが、これを手に入れることができる
妖怪はもとより争わないので大丈夫だ。


というわけで、地底で復活した連中との会話にナレッジナビゲータが大活躍である。
こいつがなければまともに会話することが出来ないのだ。
そうだ、こいつらに語学を教えないと博麗の巫女とまともに会話できないぞ。