□月 ●日  No1884 博麗大結界出現に至る道

現代の博麗大結界が生まれるまでの流れは平坦ではなかったことは様々な歴史的書物を紐解くと分かる事実である。
博麗大結界分離前には政府転覆を狙うテロリストがしばしば台頭することになった。
明治政府は最新技術である電信を用いて情報を収集、彼らの企みは悉く失敗に終わった。


妖怪の中には当時の富国強兵政策によって相次ぐ増税に耐えかねた人間達に荷担する者まで現れた。
一方で、それは動乱の元になるとして政府側に味方する妖怪達も存在している。


この段階でも妖怪はすでに多種多様になっていた。よく人間が自然を云々だから妖怪が立ち上がったなんて
フィクションが吹聴されているが、実態はかなり違う。
彼らはしたたかで、政治的パフォーマンスを数多く行うし、当時電信を用いた政府の情報網は
悉く妖怪達に傍受解読されている始末だった。
妖怪の一部は、政府達に味方し、あるときは密告者となり、政府を助けたのだった。


しかし、この調子で居ると妖怪達の一部に不平分子が出現し、人間達を襲うのは見えていた。
そこに秩父で発生したという反政府デモの発生が妖怪達に衝撃を与えたのである。
当時の反政府デモの鎮圧手段はとても脆弱であったため、妖怪達は自分たちが蜂起し
困窮する農民達を巻き込めば、自分たちに都合が良い世界になるのではないかと思ったのである。


それは結局、別の妖怪によって阻止されることになったが、
博麗大結界出現の背景として不平市民と妖怪が一緒になることを政府が恐れたという
事情があるようだ。そのためなら妖怪の自治区を与えた方が遙かにマシであると言えるのだろう。


それと同時に博麗大結界にはもう一つ困ったものを引き取る手はずになっていたようだ。
それが目の前にいる3馬鹿なのだが、実態を知ったらたぶんもうちょっと対応が違うのだろうなと思う。


ちなみに博麗大結界に関する話はあのマミゾーとかいう糞狸の話なので信じたい人だけ信じていただきたい。