□月 ●日  No1911 里香女史の戦車


里香女史が駆る戦車の話をしよう。幻想郷と言っても戦車に関するテクノロジは殆ど
幻想郷用の構造をしていて、一般的な戦車とは全く違う構造となっている。
そもそも、スペルカードシステムを内部に搭載しているために弾数の制約が殆ど無い。
おまけに超高機動で、人間がとりつく暇も与えない。


従って、里香女史の駆る戦車には随伴歩兵が必要ない。いや随伴歩兵が危険すぎるので
同行できない。弾幕生成 すなわちスペルカードシステムの祖先が入っている以上は
誤爆の可能性が高く、結局単独運用となる。


スペルカードシステムに特化しているため、弾幕は発射数ではなくあくまで効果時間である。
その気になれば何枚でもスペルカードを搭載できるが、スペルカードの耐久時間は
せいぜい90秒程度で、長期戦になればなるほど不利となる。
里香女史の戦車はあくまで幻想郷仕様なのだ。


そもそも見た目からしてとても異質だ。足は4本伸びていてそれぞれにキャタピラがついているが
これは殆ど伊達だ。万が一破壊されても二本が無事なら立つことが可能だ。
その方法で地雷原を丁寧に突破することさえ可能だ。


顕界の戦車は一人で動かすことが難しいが里香女史の戦車には式神が載っている。
コンピューターではなく本当に式神である。もっとも式神とコンピューターを区別する
術はないかもしれない。彼の支援を持ってとりあえず戦車が運営できる、
更にスペルカード戦においては基本的に必要なのは、術の発動であって
砲術師が不要であることも一人で運用できる大きな理由である。


基本的にこの戦車を弾幕で破壊するのは困難だ。もっともスペルカードルールがあるので
弾幕をよけきれば結局相手の勝ちとなるので、それほど問題とならない。
むしろ彼女の攻撃に脅威を感じるのは顕界の兵器だろう。


ちなみにこの戦車、中に霧雨のご息女が利用する八卦炉と同じ構造の内燃機関が4個ほど搭載されている。
それをつかって主砲に使えばよいのではと思うかもしれないが、戦車の運用がロマンだからと
認められていない。