□月 ●日  No1922 豪快すぎる密輸


糞狸が幻想郷に色々持ち込んでくるせいでうちの社内は色々面倒なことになっている。
本来なら持って行ってはいけないような代物まで持ってくるので、ヤマメ女史ともども
頭を抱えている状況だ。


そもそも糞狸はどのような手段で、様々なものを幻想郷に持ち込むのか。
それは枯れ葉である。本などの間に挟まれると阻むものは何もない。
その枯れ葉が弾幕サイズの小さなものに擬態しているのならこんな騒ぎにならない。
枯れ葉一個がなんと6畳サイズのプレハブ住宅に変身。中に色々なものが詰めてあるのである。
これには社員一同参るしかない。


枯れ葉はスペルカードの新バージョンをベースに作られているようで、超巨大
質量を運ぶようにセッティングされているのだが、八雲商事ではまだ信頼性が足りないと
して採用を見送っているタイプのようだ。
それを勝手に実用化した挙げ句の行為だけに色々大問題である。


さて、気になるプレハブの中身だが、保存食の類から水の類、ダイナモ付きの
懐中電灯まで完備してある。まるで災害対策のアイテムのようだが、
周囲の話を聞いてこのような装備が必要と思ってそろえたものらしい。
大半の物にワンコインショップの値札が貼られていたのがご愛敬だ。


今回の一件で妖怪たちの幻想郷行きにはスペルカード探知機の使用が義務づけされそうな
気がしてならない。金も掛かるし手続きも大変になるが、もう仕方ないと言ったところだ。
霊能局が色々うんと言ってくれるかが悩ましいが、まあ、色々ここでは細かく説明できないよう
玩具が入っていたりすると、そういうしか無いのである。


いい加減にしろ。