□月 ●日  No2004 ダイナミック雪かき


幻想郷は地味に豪雪地帯でありまして、大量の雪が降っているときはへばりついたり積もった雪で
妖怪が墜落する場合もあります。当然家の方も雪かきはどうしても必須でございます。
というわけで雪かきの話。 もっとも幻想郷の雪かきはとてもワイルドです。
どうしてこうなるのかってくらいワイルド。


だいたい幻想郷の雪かきというのは雪を下ろすと言うより薙ぎます。
弾幕で発生する高温で斬って落とすというのがポピュラーです。
多少屋根が破壊される気がしますが、壊れても修理すればいいという幻想郷仕様の思想なので
安心です。


たまに上空で弾幕ごっこなんかやってますと、屋根の上に積もった雪に命中して雪が流れ落ちるなんて
事故もあります。 こうなると家の中に閉じ込められてしまうんですね。
もちろんこれも弾幕でしっかり薙ぎます。
妖怪達には良い小遣い稼ぎです。


が、今年ちょっとした異変が起こっておりまして。
山彦妖怪のせいなのですが山彦妖怪が自分が起こしている雪崩のメカニズムを利用して
音波で雪下ろしをする実験をいたしました。
もちろん、周辺住民は大喜びです。なぜなら命蓮寺のやることは概ねボランティアで
ほとんど無償対応になるからなんですね。
これには妖怪達も怒り出しました。当然ですね彼らの冬の生活が掛かってますから。
でも一応強行されたんです。 妖怪達が私のところに愚痴られても困ります。


結果ですが一発で雪が落ちました。事前に予告されていたのでみんな家の中で
待機しておりましたから事故はありませんでした。
しかし落ちた雪の処理は妖怪達が結局やることになりました。
結局なにも変わらなかったわけですね。


単価は減りましたが屋根の勾配に合わせて弾幕を調整しなくて良い分楽になったわけです。
結果みんな満足という結論に至りました。 ここまではよかった。
その後、彼女の予定が予約で埋まることになったわけですがそれはそれ。