□月 ●日  No2081 水は大切です


幻想郷にとって水源の問題はかなり頭が痛い話である。
水は人間にとっても重要だが妖怪達にとっても重要だからだ。
もっとも多少の汚染具合なら妖精の状況や、河童の状況を見ればわかる。


水源の汚染もかなりの問題である。例えば汚物の近くに井戸を掘るのは御法度である。
地底に汚水を流し込んでいればいつかは確実に汚染される結果となる。
水源が汚染されるとたちまち疫病が発生し、多くの人間が死んでしまうからである。
そんなことになれば人間の幻想で生きている妖怪達も無事では済まないため、
お互いにノウハウの交換が行われるという次第である。


しかしながら、妖精達や河童達のコンディションを見ても汚染の具合がわからないこともある。
たとえば機械でしか分からないような水質汚染がそうだ。八雲商事社員の安全を守る
観点から一応は顕界の基準でも水質検査が行われるのである。
このやり方には妖怪からも反発の声が上がっている。今までなら大丈夫なのに
何故今になって駄目というのかといった案配だ。
このへんの説明が色々と面倒である。


一応は薬屋とかヤマメ女史がその辺の説明をしてくれるので色々と安心なのだが
たまに妖精からよく細かなところがわかるものだと感心されることもある。
自分のコンディションを彼女たちとて100%分かっているわけではないというわけだ。


もっとも幻想郷は顕界ほど極端に水を使うことはない。トイレの多くは水洗ではないし
お風呂もサウナ風呂のほうが主流でこれもそれほどたくさん水を使うわけではない。
幻想郷は内陸にあるが故に水の使用についてはわりと慎重なのである。


というわけだから、自称現人神は顕界にいる感覚で水をドバドバ使わないで欲しいと思います。
あと、自称現人神の家でトイレに入っている何名かはとりあえず会社で用を済ませて欲しいと思います。
色々紛失していると言うことなので困っているとのことです。