□月 ●日  No2159 生物保存


幻想郷と言っても過去の生き物を生かすというのは色々難しいというお話。
生き物というのは生態系というのがありまして特定の生き物を生かす場合はそこにある食物連鎖を片っ端から保護しないと
いけないってのがあります。 食物連鎖のどれかが止まると雪崩を打つように破綻するというのが実際のところ。
だから幻想郷にありましても、短期的に移植できても全然ダメとか碌なケースがない。


意外と問題があるのが、絶滅動物だからといって無害な生き物とは限らないということである。
たとえば、強力な捕食動物を幻想郷に送り込めばそこにいる生態系がダメになることは数多い。
顕界におけるブラックバスなどがそうだ。こうした生き物は生きようとするだけで大問題を起こす。


幻想郷において、生態系が保存されるのはたまたまそこにいたからに過ぎない。
そこのところを勘違いすると大問題を引き起こす。
たまに生物の保存を願う団体とかがこの生き物を幻想郷に送ってくれとかという人がいるのだが
とても困る。


実際には期待通りにはいかないか病気になるか、その前になにかに狩られる。
人間でも生活するのがたいへんな幻想郷。
そんな場所で普通の生き物を放ったところで何になろう。


実際のところこのやり方が上手くいったためしはなく残念なことに動物の保護は期待する結果にはならないのである。
第一、もしも幻想郷で生きられるような繁殖力の強い生き物なら顕界で十分生きられるのである。
それを知らないで特定動物だけを生かそうとすること自体が人類の勝手なのだ。


なかなか色々難しい話だ。