□月 ●日  No2211 食べきれない場合は3500円


明羅女史とお昼を一緒する。野暮用で外に出たら会社に戻れなくなったとかそんなところ。
女性向けのかわいいお店をネットで探していたら、ここに入ろうと言われあるお店を指示される。
それは普通の定食屋だった。 それならそれでいいのだが。


中に入る明羅女史壁に貼ってある紙を凝視した。
「ジャンボカツカレー2キロ 20分以内に食べたら無料」 とある。
明羅女史、いきなりジャンボカツカレーを注文し仰天する。
私はと聞かれて普通のカツカレーでいいですと答えた。
彼女曰く「ここでついジャンボを注文する男がいるのよね」と言っていた。
なんだかなあと思う。


やってきたジャンボカツカレーは見ただけで食欲が吹き飛ぶ代物だった。
巨大な皿に山盛りのコメらしい物体とこれま大量に乗ったカツ。そしてカレー
直視したら負けである。


そいつを淡々と あくまで淡々と口に運ぶ明羅女史。
これがいわゆる痩せの大食いというものなのか。 そういうタイプの人間は幻想郷に向かないのではとか
色々頭に浮かぶ。しばらく食べているところを凝視。手が止まっているが仕方ない。
あれよあれよという間に山が崩されていく。 
カレーという名の物体で見えなかったはずの彼女の顔がやがて見えるようになったとき、
少し冷めたカレーをとりあえず口に運ぶ。なぜか胃が受け付けない。
水を飲みながらとりあえず流し込んでいた。


自分が食べ終わるのと彼女がきれいに食べ終わったのはほぼ同時。
記念写真を撮影した後に悠々と店を出た。
体、重くないですかと尋ねようかとしばらく悩んで やめた。
一応今日は空飛ばなくていいし。


明羅女史のトイレは長いという他愛のないうわさが脳裏をよぎった一日であった。