■月 ●日  No4875 阿礼野郎

 今日も今日とて中有の道に出張であるが、ここで珍しい人に出くわした
 阿礼乙女である。おー、阿礼乙女よしんでしまうとはなさけない!
 ってお決まりのネタを投入したら全力でどつかれた。
 あの外見だがマジで威力はある。中有の道でなければ即死だった。

 なんでも閻魔様のところに資料を借りに行くんだとか。
 阿礼乙女の資料だが、いくら保存が良いストレージを用いても
 幻想郷におけば劣化は免れない。そこで利用されるのが
 あっちの世界。魔術でストレージはいくらでも広げられるし
 なにより、月面の次くらいは穢れていないから、保存期間が
 とっても長いのだ。 いわば情報の墓場ってやつである。
 ちなみに紅魔館もかなりいい線行っているがあっちはあっちで
 集積が過ぎて、信頼性がいまいち足りない。超巨大ハードディスク
 みたいなもんだ。ディスクが壊れたらぜんぶおじゃん。
 こっちはクラウドストレージみたいなもんといえばいい。

 しかし墓場という割にはきちんと整理もされているし、インデックスもある。
 んで、阿礼乙女と言ってもやっぱり記憶力に限界があるから
 こうやって資料を回収しに向かっているわけだ。
 ってか、本屋が顔真っ青にしてお前が寝ている横にいるんだが
 それについてはノーコメントとさせていただく。

 たまに我々も彼女の資料を回収するときがあるのだが、
 あんまり信頼性が高くないらしく定期的にこうして見に行っているんだと。
 そりゃすまなんだねえ。