■月 ●日  No5058

 私の仕事は、主に妖怪変化の愚痴を聴くことです。
 聴いていますとまあ色々な話がありまして、彼らにとってはかなり切実な悩み
 となっております。
 私としては彼らの話を聞いて、よさげな答えを出してあげるってくらいであります。
 今回はとある武器のお話。 

 この武器は使用者にとんでもない力を与えるんだそうで、
 使用者の姿を異形に変えてより強力な力を与えるというものです。
 もちろん使いすぎる姿が戻らなくなる、獣の姿になってしまうんだとか。
 まあ、武器の使用者を保護しようとするなら利用者の姿を変えることは
 オーソドックスながら効果的です。
 筋力をあげないと、骨折ならまだしも循環器に負荷がかかって
 脳内出血して死にましたとか後遺症が残りましたではとても困る。
 んで利用回数が増えるとだいたい自分の強力な力を基準に
 体を動かすから負荷が増大になり、結局体の補修のためには
 姿が戻れないという流れになるわけだ。

 だいたいこの手の問題は道具が利用者を精一杯保護しようとした結果に
 不具合が起こっているように見える案件なのである。
 実際には不具合ではなくてもである。
 おかげで呪われた武器というレッテルまで貼られるのだから
 そりゃ武器だって不貞腐れて当たり前。

 そんな今回の話を聞いた武器ですがある導師の力により
 姿を変えさせなくても安定して力をふるうことが出来たんだとか。
 その人物は、力をふるうたびに自らの姿をかえて

 おいこらスターーーーーーーーープ