■月 ●日 No5200
つかみんな勘違いしているんだが、うちが運んでいる物資の類は
ほぼほぼ原材料または一次加工品の類である。
幻想郷で入手が困難な鉱物資源、食料資源の補完が目的だ。
ここで重要なことはあくまで補完であるということ。第一顕界だって色々な理由で
物資輸送が困難になるのである。顕界に全部賄ってもらうなんてことをしたら
何かあった時に共倒れである。だから冶金系妖怪だって動員するし、
彼らを保護するための予算や、顕界の物資があまり極端に流れないように
するなどのこともする必要がある。
その逆もまた然りだ。
厄介なのは幻想郷を植民地か何かと勘違いしてる連中だ。
もっとも一次産業をただただ奪うのではなく、幻想郷を新しい市場として見ている
勢力のことだ。そこにいる市場などはどうでもよく、荒らすことを主目的にしている。
こんな調子なのでこちらとしても、きちんと締めるところは締めないとだめだと思う。
お酒の類なんかはそもそも製品を集落に卸すことはないのだ。
卸すことがあるなら、それはお酒の材料のうち自給率が低いものに限られる。
大半の物資は妖怪の力で力づくで用意可能であるが、それをやられると
特定の妖怪に経済的に支配されるから、そいつに対してこちらも安価な材料を
投入するのである。
では、私が直接運んでいるお酒の類とかは何かと言ったら
それは特定の客だけに送っている特殊なもんってことだ。
幻想郷で製造すると有害なものとかがそれにあたる。
顕界で異変が発生してもいいように幻想郷の自給率は常時上げるのが
当然ってものなんですよ。