■月 ●日  No5507

 言っちまうと顕界において空を飛ぶ理由なんてほぼ皆無であるといえる。
 強いて言うなら鳥人間コンテストで体重面で有利になるとかそんなくらい。
 スキーの大ジャンプで有利になるくらいだが、スキーの大ジャンプで飛行するような
 アホはいない。だいたい対策が取られている。
 その一つが衣服である。衣服が体ぴちぴちにされるのもその辺が理由だ。
 てなわけで飛行についてのお話。

 幻想郷でも顕界でも妖怪変化から人間が空を飛ぶのは容易なことではない。
 実際にはたくさんの魔術装具を搭載して飛行しなきゃいけない。
 パラシュートをつけないとダメって言ってるようなもんだ。
 たまにスカイダイバーが噂を聞いて飛行訓練をしたいと言ってきたばあい
 言っちまうと諸手続きが多いうえに手続きが完了してもうまくいくかは別の問題という
 身もふたもない問題が起こる。
 というか、訓練費用を捻出できない。

 現代の博麗の巫女はかなり特殊でほとんど才能で飛行しているが、霧雨のご息女は
 相当の訓練をしてようやく飛んでる。というかあの辺も私たちは普通に天才って
 呼んでる。当社が霧雨のご息女にもサポートを入れているのはそのためだ。
 これでうちの機材盗まなきゃ何も言うことないんだよ。

 そして最悪なのが飛行状態が暴走する時があるってこと。幻想郷では
 問題ないのだがこれが顕界だと思わぬ大事故を引き起こすのである。
 というわけで続く。