■月 ●日  No6364

 みんなおばんや まな板や
 今回は霊能局でやっている戦闘訓練、総火演みたいな代物についてや。
 やってることは魔術器具類の在庫処分や。
 
 在庫処分しないとどうしても滞留するし、在庫金利っていうてな、管理コストが膨れ上がるんや。
 古い魔術器具類は特にそうや。何かを封じていたとして、その効果が薄れてしまえば
 管理コストが倍増してしまうんや。事故が起こる前に更新するのが筋ってもんや。
 これは同様に魔術関連を取り扱っているマルハチの連中もそうやな。
 朝倉理香子なんかは、そのコストもきついから大半の魔術を仮想化してそもそもシミュレータの
 中で回すってことをやってるんやが、うちのところはそれができんのや。
 
 厄介なのは伝説の武器とかは管理コストが高い割に効果はないんや。
 もうゼロ以下と言っていいで。つまりマイナスや。
 ところがな、それを維持するのがうちの仕事になっているんや。
 おかげでコストが跳ね上がって仕方ないんや。

 揮発する魔術であっても処理はコストを掛けないとダメや。
 ここでポイントになるのはマニフェストの存在や。特別な術具はマニフェストを書いて
 処理をするんや産業廃棄物処分のルールが適用されるんや。
 汚染物質扱いになるから、講習も受けないとダメやで。

 面倒かもしれんけどな、マルハチの連中もきちんと合格しているから文句はいえんわ。