■月 ●日  No6419

 顕界に生きている妖怪は割と普通の仕事をしていることが多いわけですが、実際に会ってみると
 どうでしょう。まあ普通の人です。本当に普通の人なんで誰もがびっくりします。
 ちょっとした異形の姿を想像する人は多いですが、実態はびっくりするほど普通で、
 それでいてなんの特徴もないことに気づくでしょう。

 そんなわけで、妖怪たちのお仕事の中には色々なもんがありますが、やっぱりすごいのは浮気調査ですね。
 超望遠カメラとかも使ってますから普通に人間業の範囲内で、バッチリ証拠をつかむ彼らは
 それなりに費用はかかるもののしっかり仕事をしてくれます。
 犯罪等に利用されないのかと思うかもしれませんがそういう連中は大体フィルタリングしてくれる
 あたりが奴らの特徴と言えるでしょうね。

 そんな彼らですが、当然朝倉とか、小兎姫とか、明羅女史とかが相手ですとさすがに厳しいようです。
 というかですね、こいつらはブラックリスト入りされているようで、最初の段階で断られるとのこと。
 だけどこいつらに成りすましている人間の場合は照会が入るんです。
 かなり前置きが長いですが、今回はその辺の話なんで、こちとら対応したんですが、かなり
 似ているんだけど、そいつじゃないって話になりました。

 まあそれでも私が出張る時点で、それなりの怪異であると判定されたわけですな。
 こういう話を聞きますと、具体的に人に危害を与えるヤバい連中が出てきます。
 あまりに危険な場合は、もちろん然るべき部署に丸投げですよ。