□月 ●日  No803 放蕩妖怪ファーストコンタクト


放蕩妖怪とコンタクト。思ったよりも安全な妖怪でほっとする。
はっきり言って思ったよりずっとまともだ。
地霊殿の主人である姉と比較しても言い切れる。
彼女はかつて地霊殿の主人と同じように相手の心を読むことができたようだ。
だがある日を境に、その能力を封印、読み取り先を
新しい脳から古い脳に切り替えたという過去がある。
だから、彼女は心を読むことが出来なくなったが動きの先読みが出来るようになったようである。


地霊殿の主人は確かに知的な女性であるが、どうしても接していて妙な壁を感じる。
心が読めるなら圧倒的に優位に立っている筈なのに
何故か彼女自身ガードを固めているのである。
そうしないと自分が耐えられないからだろう。


それでは放蕩妖怪の場合はどうか。
そもそも生活能力が高い。放蕩と言っても彼女には彼女なりの生活はある。
そして心が読めないからこそ社交的でもある。
心が読めていた時のノウハウも持っているから交渉人としての能力も高いと来ている。


実は心が読める能力を封印することは決して弱いだけではない。
知らなければよいことだってあるし、心は移ろうものであり、
最初に読んだことが全ての真実ではないからだ。
たとえば行動次第では最初の印象や考え方は容易に変ってしまう。
自己催眠を繰り返せば、自分を変えることができるのは妖怪でも人間でも同じ事だ。


放蕩妖怪は心が読めることを畏れたわけではないことは話すとよくわかる。
むしろ積極的に心が読めることをアピールするのをやめたというのが正しいようだ。
心が読めることで起る客観的デメリットを重視したというのが
放蕩妖怪が第三の目の活用方法を変えた理由とだ思う。


余談だが放蕩妖怪の能力は朝倉をもってしても再現困難だという。
思考を読み取るよりも無意識を読み込む方が高いレスポンスを要求されるからだ。
朝倉の魔法はあくまで相手の頭の動きを観察で再現することだからすべてがワンテンポ遅れてしまう。
カード作成時は相当苦労した跡が見受けられる。


あなたも灼熱妖怪と同じくらい強いのかと尋ねられたが、妖精一匹倒すこともままなりませんと
答えたら呆れた表情で笑っていた。 仕方ないだろう。一般市民なのだから。
まさか仮面なんかとかなんとか戦隊とかと一緒だと思っていないだろうかと思って不安になった。
弾幕ごっこはできないのかと言われても無理なのでどっかのペットと一緒にしないで欲しい。


ところであなたはすでにオーナーがいるようねという言葉が引っかかったのだが
誰か説明してくれないだろうか。








携帯電話用に拍手ボタンを本文中にも載せることにしました。
拍手返事は別の場所で行います。