2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

冬らしからぬ暖かな一日。 本日も会社は安定して運営されている。 幻想郷に送る物資総量は去年と大きく変わっていない。 あまりに変わらなすぎる。それは私を不安にさせる。 燃料価格高騰で船の採算性がやや悪化している以外は特に問題はない。 八雲の式から…

幻想資料集を更新 月人は何故地球発祥?

□月 ○日  No518 青田買い

机の上に正月飾りが飾られいよいよ年越しまであと少しである。 机の上には印刷屋から届けられた求人広告が置いてあった。 ボスに頼まれて求人広告の校正をするためだ。 うちの会社はいつも人材を募集している。 あまりにいつも求人広告に名を連ねているから …

□月 ○日  No517 百鬼夜行裏事情

最近妖怪たちに面が割れている為か色々と相談事を引き受ける機会が増えたわけだが 博麗神社に居候している鬼娘の傍らにいる百鬼夜行たちにはほとほと手を焼く。 当たり前だが個性的な妖怪変化が100匹いれば色々といざこざも絶えないし 実は呼び出しても本…

□月 ○日  No516 外ではすでに仕事納め

幻想郷の年末はまだ先だが、うちの会社では仕入れ先の仕事納めによる物流の混乱で 注文した物がいつまで経っても到着しないトラブルが起こっている。 今日も昼過ぎに入荷予定の家具類が夜9時近くになって届くトラブルが起きた。 うちの会社はあくまで商社で…

□月 ○日  No515 幻想の世界の歌

今日出社したらヴィヴィットたちが歌を歌っていた。 また朝倉が混怪の出し物として訳の分からないものをインストールしようとしたようだ。 歌は下手ではないが音程が取れているだけで、まるで合成音楽でも聴いているような 雰囲気である。 だがこの歌はただ…

□月 ○日  No514 ふたりの巫女

「博麗の巫女が質素な食べ物を食べているのはおかしい。」 自称現人神に会うや開口一番そんな言葉を浴びせかけてきた。 巫女に食事をご馳走してもらったら、雑穀を用いた雑炊だったことに衝撃を 受けたからだという。 自称現人神には粟などと言った雑穀は口…

□月 ○日  No513 リアルXファイル

昨日から業務命令で米帝へ飛ぶ。 普段は幻想郷へ物を届ける仕事をしている身として、米帝へ荷物運びとは 何とも不思議な気分である。 うちの会社にある資料室からネバダ州にあるグレームレイク空軍基地に持って行く。 あの有名なエリア51である。 飛行機か…

□月 ○日  No512 小兎姫の日記

朝 代わり映えのしないスタート。 頭の寝癖が取れなくてしばしもがく。 トーストと目玉焼きを口の中に詰め込んでから出勤。 街の風景はクリスマス一色に染まっているが、私には知ったことではない。 部下に一通りの指示を与えてからダイブ。 部下のひとりが…

□月 ○日  No511 それぞれのクリスマス

クリスマスになると社内では負け組勝ち組の噂が飛び交いだす。 うちの部署でも何人かはクリスマスに合わせて休暇を取っている。 ただし主要メンバーはクリスマスの予定なし。 暇なので霊能局の人と適当に電話する。 彼氏がいそうな小兎姫も予定がなかったこ…

□月 ○日  No510 幻想の世界の契約書

妖怪たちと商売をしていくに当たってとても重要なアイテムがある。 それは契約書である。 妖怪たちは契約を頑なに守るのだ。 スペルカードルールもその中の一つである。 やもすれば自分が不利になるはずのスペルカードルールを妖怪たちは確実に守る。 これは…

□月 ○日  No509 幻想の世界のクリスマス

幻想郷にはクリスマスイベントはない。 米帝からやってきた妖怪たちのクリスマスイベントはちょっと雰囲気が違うし 赤い服を着た髭面のおっさんが幻想郷に住んでいるわけではない。 そもそも、結界の外でさえ今のクリスマスイベントになったのはつい 半世紀…

□月 ○日  No508 食生活を支える精進料理

賞与が出たので久しぶりに社食の生姜焼き定食に手を出す。 高いだけにかなり美味い。 うちの会社の社員食堂は人間や妖怪が一緒に食事を楽しめるように工夫がされている。 人間の食事の一部は妖怪たちにとっては有毒な場合もあり、食券売り場も 人間用、天狗…

□月 ○日  No507  幻想郷の墓地事情

博麗神社の遙か西、幻想郷の共同墓地がある。 博麗の巫女がしばしば訪れる場所のひとつである。 今日は久しぶりにここに墓石を運ぶことになった。 墓石と言ってもその姿は外の世界とあまり変わらない。 墓石の形状はそれ自体意味を成しているため、そう易々…

□月 ○日  No506 美鈴女史の服装

紅美鈴女史の服装を交換する。 冬場だというのに彼女の衣服は殆ど替わらない。 彼女に言わせれば冬服は動きにくいだけだし、寒さに耐えられるだけの十分な体力も 持ち合わせているので問題が無いという。 彼女の服装は特別あつらえである。 基本的にメイド服…

□月 ○日  No505 紅魔館の宇宙服

博麗の巫女が月に行くというので宇宙服をどうするかという話になった。 米帝の航空宇宙局では大あわてで小型サイズの宇宙服をこしらえているが 実用化一歩手前までいったものの、間に合うかはかなり微妙な情勢だ。 朝倉は呼吸はほぼ問題ないと言う。 結界に…

□月 ○日  No504 幻想郷で炬燵ライフ

基本的には電気も満足に普及していない幻想郷 そんな幻想郷に住む庶民の燃料と言えばなんといっても炭団(たどん)だろう。 木炭を砕いて固めた奴で幻想郷で自給できる上に結構使い勝手がよい。 我々の住んでいるところでもつい最近まで現役だった燃料だ。 …

□月 ○日  No503 幻想の更新作用

朝倉は科学者である。 と言ってもうちの会社にいる殆どの人間はその事実を 完全に忘れている。 私を含め会社の面子はおおむね魔法使いと思っている。 そのことを彼女は面白く思っていない。 妖怪の住まう幻想郷を目の当たりにすると、それらを科学で切り込む…

□月 ○日  No502 縁のふしぎ

縁というものは本当にわからない。 朝倉が全身ボロボロの少女妖怪を会社に連れてきた。 面識があるらしく丁重な対応をするように念を押された。 北白河は彼女に着せるためであろうか色々な服を見繕っている。 着替えを済ませ泥を払った少女妖怪はとても美人…

□月 ○日  No501 幻想の世界のカップル談義

少女妖怪が住まう世界幻想郷 そこでは数々の恋模様も繰り広げられるわけで 恋する乙女の行動はいつ見ても微笑ましいものである。 それが仮に同性同士であっても同様である。 私見であるが幻想郷では同性愛に対する偏見があまりないように見受けられる。 朝倉…

△月 □日  No500 幻想郷で仕事をするために

幻想郷に物資を運ぶ仕事についての日記が500回を数えたのでここで 自分の仕事について整理したいと思う。 うちの会社組織はそもそも博麗大結界によって完全閉鎖された幻想郷を維持するための仕組みである。 私の仕事はそこに住んでいる住人とりわけ妖怪た…

△月 □日  No499 幻想の世界の屋根葺き替え

藁葺き屋根の葺き替えを手伝いに行く。大体この時期になると ローテーションで屋根の葺き替え工事をすることになっているのだが、 これがとても手間がかかる作業である。 そこで人海戦術で一気に屋根の葺き替えをするというのが習わしとなっている。 空から…

△月 □日  No498 恐怖の空襲

今年も忘年会のシーズンである。 幻想郷でも外の世界と同じように忘年会があり 基本的なスタンスは今も昔も変わらないことが見て取れる。 しかし幻想郷と我々の世界の大きな差はやはり、幻想郷では警察を気にしないで 色々飲めることにあるだろう。 この時期…

△月 □日  No497  食べていい人間から食べられる人間へ

幻想郷の外から来た人間は情け容赦なく妖怪の餌食になるわけだが 自称現人神が来てから彼らの生還率が上がっているような気がする。 最近外の世界の人間の死体が五体満足な状態で発見される場合が増えている。 通常死体が五体満足な状態の場合埋葬の証拠とな…

△月 □日  No496 合い言葉はムダ毛処理

幻想郷によくあるものと言えばやっぱりシラミだろう。 シラミというのは人間の毛髪とか、陰毛に潜んで吸血を行う甲虫類である。 夜ばいがはびこる幻想郷では、色々なパターンでシラミを貰ってしまうことも 多々あってそのたびにあちこちを掻いている光景を目…

△月 □日  No495 いつの間に口座開設

エレンのマジックショップから月で使われているというパワードスーツなるものを 預かることになった。 彼女が一体どこからそんなものを手に入れているのか不明だが 個人的に興味があるので朝倉と一緒に見てみることにした。 誰だこのスーツのデザインを考え…

△月 □日  No494 隠されし呪詛

自称現人神と例の神社のおねえさんの話し相手になった時のこと ちょっとした質問を受けた。 それは妖怪たちの会話の中に織り込まれる呪詛のことだ。 妖怪と話をする時にすぐには理解できないような格言や 謎の言葉を発する場合がある。 この言葉をなにも対抗…

△月 □日  No493 マグロのお寿司

「マグロ寿司が食べたいわ」 自称現人神と例の神社にいるおねえさんたちの我が儘はここから始まる。 しかもこの娘ときたらこちら知らぬ存ぜぬで済まないようにと セッティングも欠さない。 最悪なことにこのとき鴉天狗が同席していた。 鴉天狗の頭の中には押…

△月 □日  No492 隙間的お歳暮

うちの部署に隙間妖怪がやってきた。 美人であるが、明らかに場違いなゴシックロリータの服装を身に纏い 色々な意味で周囲の注目を集めている。 彼女が会社に来たわけは、幻想郷内外から集まった大量のお歳暮の整理である。 彼女ほどの人物ともなれば黙って…

幻想資料集を更新 ■[幻想資料集]幻想郷における為替システム