2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

△月 □日  No488 天狗と情報戦

私と朝倉で鴉天狗に会いに行く。 鴉天狗にすれば本当は朝倉にだけ 用があったのだろうが、私が間に立つことで取材を許可する形がとられた。 正直に話、今日ほど緊張感に晒された日はない。 鴉天狗の狙いは、月面戦争に関する情報収集であろう。 ボスから事前…

△月 □日  No487 彼氏がほしい?

ここ数日朝倉と北白河の機嫌が悪い。 雑誌を読んでは深いため息を漏らし、仕事が上の空なので注意すると怒りだす。 朝倉に話を聞いたら物凄い怨嗟の声で「クリスマスに一緒に過ごす彼氏がいない」と 言っていた。 コメントに窮する。 朝倉は別として、北白河…

△月 □日  No485 メトセラ的ダイエット

いつものように上白沢のところに教材を納入していたら 急にメトセラ娘に呼び止められた。 なぜか両手を合わせて懇願するポーズをとっている。 何事かと思ったら「私を列車ではねてくれ」と言う。 その大まじめな表情とあまりの発言にずっこけた。 事情を聞く…

△月 □日  No485 豚に真珠

年末に向けてシフト調整と打ち合わせ。 幻想郷の年末と我々の年末は暦の違いから多少のずれがあるため 一般的な冬休みを取るのが難しい。 連休は4日分あるがメンバーでローテーションするしかなさそうだ。 今年に関しては、何故か冬休みを早めに取るように…

△月 □日  No484 夜ばいの文化

幻想郷における夜の風物詩と言えばやはり夜ばいである。 幻想郷の建物には鍵なんてついていないので、その気になれば気に入った人に 夜ばいを仕掛けるなんてことは日常茶飯事である。 と、言っても夜は妖怪が跋扈するのでむしろリスクが高いと思われる人も …

△月 □日  No483 本家と分家の軋轢

幻想郷で始末の悪いことと言ったら、本家と分家の制度だと思う。 本家と分家に別れる家はたいがいお金持ちで、それなりの「しきたり」なんてものがある。 このローカルルールを我々にも押しつけてくるのだ。 物を運ぶときも色々と面倒を押しつけられる。 た…

△月 □日  No482 幻想郷におけるお歳暮

お歳暮の季節が近づいてきたので、実家とボスの家など普段お世話になっている ところへギフト発送予約をとってきた。 会社でお世話になっている人は 概ねお酒を送ると喜ばれる。 幻想郷でもお歳暮の風習は存在する。 というわけで幻想郷のお歳暮ギフト出荷も…

△月 □日  No481 謎の調達屋

エレン嬢のマジックショップに儀式用の機材を買い出しに行く。 博麗神社敷地内にあった店は閉じたらしいが、彼女は別にいくつかの店を 持っていたらしい。 かつては物忘れを故意に起こす彼女が商売できるか どうか不安だったのだが実際に会って疑問が氷解し…

△月 □日  No480 危険な中毒症状

白狼天狗の詰め所では日々様々な暇つぶしが企画されている。 将棋が流行ることがあれば麻雀が流行るときもあり皆が和気藹々と暮らしている。 この日、そんな天狗達から鍋の材料を届けてくれと依頼があった。 最近寒くなってきたのでここで体を温めたいところ…

△月 □日  No479 街頭テレビ

最近例の神社に参拝客が多く押し寄せるようになったらしい。 神社の前に出店を出している夜雀からそんな話を聞いた。 それ自体は別に問題ではないのだが、博麗神社をさしおいて新設の神社に 客がたくさん来るのは何かあると思って足を運んでみる。 すると、…

△月 □日  No478 絶望的所得格差

香霖堂で三ヶ月に一回の棚卸しを行う。 香霖が勝手に色々と拾ってくるので、在庫元帳には訳の分からないものが どんどん追加されている。本人の能力により商品の名前は分かるので収拾がつかなく なることはないのだが、あまりにひどいので商品タグをつくって…

△月 □日  No477 妖怪達まで飛行訓練

幻想郷の外の妖怪たちはおいそれと空を飛ぶことができない。 最近はUFOとかで誤魔化すこともできなくなってきたため 移動手段は人間と変わらないという困った事態になっている。 ここで問題となるのが地上の生活に慣れすぎて満足に空を飛べなくなった妖怪た…

△月 □日  No476 西洋化の悲劇

薬屋に納品に行ったら妖怪たちの長蛇の列に出くわす。 人混みをかきわけてどうにか前に出たら、ブレザー兎と詐欺師兎が 軟膏を売っていた。 何をする薬だと聞いたらなんと水虫の薬だった。 妖怪たちの足下は寒い。 一部の元気な妖怪を除いて、ズロースの類を…

△月 □日  No475 幻想郷のお金と為替経済

私たちが幻想郷で活動するために会社から支給されるものでも 特徴的な物はやはり為替であろう。 所謂トラベラーズチェックみたいなものだ。 幻想郷でこのような為替経済が発達しており、夜雀相手でも為替を使えば 美味しい焼き鳥が食べられるのである。 この…

△月 □日  No474 遅刻魔朝倉

遅刻魔朝倉が二日酔いになって倒れているというので社用車で出迎える羽目になった。 冴月達のようにマンション住まいだと思ってその場所へ到着するとなんと建物がない。 更地に止まっているのは一台高級キャンピングカーだった。 まさかと思って中を覗き込ん…

お知らせ

現在、東方関連の様々な掲示板におきまして何者かによって このサイトの宣伝する旨のマルチポストがされている模様です。 もし、そこに貼られたアドレスよりご来場された方には謹んでお詫び申し上げます。 本サイトはゲームサロン板東方スレッドにおけるネタ…

△月 □日  No473 幻想郷の郵便制度について

我々の業務の中に、郵便事業まがいの仕事がある。 霧雨店などで手紙を出すとこちらの会社に集荷して、次の納品先に手紙を 届けるという仕組みである。 幻想郷にも郵便業務はあるのだが、我々のいるところとは大きく違う部分がある。 それは切手という概念が…

お知らせ(東方シリーズ板から来たお客様)

現在、東方関連の様々な掲示板におきまして何者かによって このサイトの宣伝する旨のマルチポストがされている模様です。 もし、そこに貼られたアドレスよりご来場された方には謹んでお詫び申し上げます。 本サイトはゲームサロン板東方スレッドにおけるネタ…

△月 □日  No472 河童と業(かるま)

河童と何度か仕事をすることがあるのだが、彼女たちの生態が今ひとつ 分からないときがある。 河童の一人がうちの社員に恋をした。本人もまんざらでもない様子だった。 しかし、その河童の行動といったら情熱的を遙かに通り越して 社員の業務に支障が出てし…

△月 □日  No471 幻想郷の朝を攻略せよ

幻想郷の朝は早い、そして寒い。 夏住むことを旨とすべしを今に伝える建物はすきま風があるし、 布団は毛布の類はなく綿の布団が一枚あるのみである。 複数枚の布団を敷くのは遊郭くらいなものだ。 そんなものだから幻想郷の朝はとにかく早くなる。 寒くて起…

△月 □日  No470 戦争の裏でそろばんを弾く

朝出社したら社内が妙に慌ただしい。 月監視衛星で映像の乱れが起こったと言うことで岡崎と朝倉が大騒ぎしている。 北白河に話を聞いたら機械が故障したわけではないという。 飛び交う叫び声や人の動きから推察するに、月の結界に物理的に進入を果たした物体…

△月 □日  No469 幻想の世界における痴呆症

いつものように仕事をしていたら、鴉天狗に呼び止められた。 なんでもある男が私と鴉天狗に謝りたいという。 今一釈然としないまま本人と会ってみてようやく思い出した。 その人物とは、つい半年くらい前に鴉天狗に投石していた男であった。 鴉天狗が持つ写…

△月 □日  No468 平等と公平

我々は幻想郷に列車を用いて物資を運ぶ仕事をしているわけだが 新入社員の中には幻想郷内ですべてを自給自足すればよいと 言う人がいて頭が痛くなる。 幻想郷でなくても、ひとつの地域ですべてを自給自足するのはまず不可能である。 そんなことをすれば確実…

△月 □日  No467 貴金属輸送

幻想郷からの注文で困るものの筆頭にあげられる物と言えば 貴金属類であろう。高価で予算を一気に消耗する存在だ。 貴金属類を運ぶときは基本的に二人一組で行動する決まりとなっている。 たいていの場合奪おうとする輩が現われるからだ。 今日一緒に同行す…

△月 □日  No466 味覚と嗅覚を鍛えましょう

幻想郷で生き残るにはまず、味覚と嗅覚を研ぎ澄ますことだと思っている。 これは私が幻想郷に入る新入社員に真っ先に教えることだ。 この話を聞くとたいていの人は目をぱちくりさせる。 幻想郷の食べ物には賞味期限なんてものは存在しない。 夜雀が食べ終わ…

△月 □日  No465 カミ様サミット 後始末編

八百万のカミが集まるという出雲大社 そこに深夜膨大な量の酒が運ばれている。 この時期になると臨時のトラック便を利用してお酒をピストン輸送するのだ ここで何が行われているのか。 概ねどんちゃん騒ぎである。 酒飲んで美味しいものを食べて、同窓会でも…

△月 □日  No465 幻想郷の交通事情とちょっといい話

幻想郷でよくある出来事といえば、空飛ぶ妖怪同士の接触事故であろう。 主に高速で飛ぶことが苦手な妖精と妖怪が出会い頭で衝突するケースが多い。 妖精は吹っ飛ばされてもすぐに復活するのであまり問題にならないのだが これが妖怪同士ともなると色々と面倒…

△月 □日  No464 紅魔館のひとたちとつきあいたくない

よく勘違いされるのだが、私は紅魔館の面子とはお客様とは思っていても 知り合いではない。 仕事の間柄としての伝手はあってもプライベートの 繋がりは一切無いと思って間違いない。 それなのに私には何度か、紅魔館の門番やらメイド長やらノーレッジ女史や…

△月 □日  No463 電気あんま

うちの会社で「姫ちゃん」と言えば閻魔様のことである。 突然うちの会社に顔を出してはボスと適当にお茶を飲みながら話をして帰ってしまう。 そんな姫ちゃんのファンも数多く、社内ではファンクラブができているらしい。 閻魔様もまんざらではないらしく、フ…

△月 □日  No462 自称現人神のちょっとした行動

自称現人神を上白沢の寺子屋に入れる計画を実行に移す。 幻想郷では我々の言葉もある程度は通じるのだが、方言や我々の世界で用法が変わった 言葉などで、彼女の廻りにはちょっとしたトラブルが頻発していた。 その都度明羅女史が応対していたのだが、根本的…