2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

□月 ●日  No901 天人と竜宮の使い

竜宮の使いに謎の石ころを届けに行く。 一体何かと河童に尋ねたらただの雲母と言われた。 はてそんなものが重要なのだろうか。 実はこれ、オゾンを発生させるためにいるようだ。 竜宮の使いの両手に装備して無声放電を起こすことでオゾンが発生する。 彼女の…

□月 ●日  No900 常識で考えちゃいけない

最近月面に物を届けるときにちょっとした楽しみを見つけた。 それは月兎たちの噂話に耳を傾けることである。 彼女たちは独自の通信網で地上のラジオ波などを 受信することが出来るらしく、そこで飛び交う情報をネタに遊んでいるのである。 その内容の歪みっ…

□月 ●日  No899 幻想郷と神前結婚式

数々の物資を運び続ける八雲商事。 実は八雲商事にも苦手と言える代物がある。 それはブライダル用品である。 ところが最近これら商品を納品する機会が増えた。送り先は例の神社と紅魔館である。 実は幻想郷では結婚式のシステムにかなりの隔たりがある。 そ…

□月 ●日  No898 最強(あたいという意味で)の魔法使い 朝倉理香子

身近にいながら謎が多い上司「朝倉理香子」 幻想郷にいる魔法使いならば知らない者はいないほどの人物であることは知っていたが 風見女史から化け物呼ばわりされたときは少々驚いてしまった。 冬場でも風見女史の仕事は休みではない、 むしろ冬はエネルギー…

□月 ●日  No897 八雲商事の待遇

うちの会社は割と遅くまで働かされることで有名である。 これはどうしても仕方ない部分もある。 かつては中間管理職狐の裁量一つで幾らでも 時間がずれた。幻想郷への門がいつまでも開かないことは日常茶飯事で、開くまでの間は 列車の中で寝ていることもざ…

□月 ●日  No896 ペットの帰還

長年霊能局やうちの会社を悩ませていた妖怪どもを売買していたブローカーが勝手に倒産してくれた。 高所得者向けに美少女妖怪を売買するという商売で、人権など各種要素を無視できる妖怪だからできたものだったが 肝心の高所得者が相次いで破綻して資金繰り…

□月 ●日  No895 幻想郷の設備屋さん

巷では大寒の季節である。 要は年で一番寒い時期という意味だ。 同時に氷妖精が一番元気な時期でもある。 彼女たちは色々なところを凍結させてしまい 大迷惑の原因を作ってしまうのだ。 この日幻想郷の主要店舗や河童の工房に配管部材が納入された。 幻想郷…

□月 ●日  No894 ストライキは自分をわきまえて

現地法人詰め所。 休日なので寮でごろごろしていたら河城河童に無理矢理起こされた。 月の都用ホットラインに綿月妹こと依姫が泣きついてくるというにわかに信じがたい事件が起こったらしい。 何事かと直接話したら、なんと兎たちがストライキを始めたらしい…

□月 ●日  No893 所場代くらいははらいましょう

幻想郷にいるからと言って人間の性根が変ることはないと断言できる。 口先で渡り合うものもいるし、チンピラの類や悪党だっているのだ。 ただ幻想郷の場合、あまり調子に乗ると妖怪たちに襲われる結果が待っている ある意味当局なんかより怖い。 数万はいる…

□月 ●日  No893 地霊殿と魔界の奇妙な関係

列車メンテナンスの為、配達作業に専念。 普段から化け物ばかり運んでいるくせに流石に遺体を運んだ列車に乗り続けるのは気分的に いいものではないのだから笑ってしまう。 魔界神のいるパンデモニウムは幻想郷では珍しく資源に恵まれた場所だ。 うちの会社…

□月 ●日  No892 月人が珍しく

研修も終わって会社に出社したら、私の乗っていた列車で荒事があったらしい。 列車はリモートで運行されていたらしいが、ガラスは割れているわ、床は穴だらけだわ 探偵風の男の遺体はあるわ散々だったようだ。 もっと散々だったのは、チャーター便用の木箱が…

□月 ●日  No891 ディテクティブストーリー Pert3

それは俺にとって最後の事件だった。 俺は記憶を辿っていた。俺が何故不思議の国のアリスを信じる気になったのか。 それは、喫茶店でのあの出来事。ブレザーを着た少女の話。 あの当時はただの与太話だと思っていたあれは現実だった。 そして俺はこの列車の…

□月 ●日  No890 朝倉の手記

チーフが明日まで研修に行ったので仕事の引き継ぎをしたけど 彼が結構危ない橋を渡っていることに今更ながら驚く。 よりによって「さとり」を相手にさせるとはボスは一体なにを考えているのだろう。 今年も新入社員の資料がきたが中途採用ばかりでしかもオッ…

□月 ●日  No889 ディテクティブストーリー Pert2

それは俺にとって最後の事件だった。 色々調べているうちに、自分以外にこの件を追いかけていた者がいたことがわかった。 しかし大半の人は、自殺したり行方不明になったりと碌な最期を遂げていなかった。 そんな人物の生き残りがとあるアパートに住んでいる…

□月 ●日  No888 かったるい

会社から、研修に出ろと言うお達しが来た。 所謂、管理者養成研修という代物だ。 2泊3日で施設に放り込まれて色々なことを学ぶらしい。 話によれば大きな声で反省を述べたり、暗記などをやるという。 朝倉に行くのが面倒だと泣き言を言ったら、 失敗しても…

□月 ●日  No887 ディテクティブストーリー Pert1

それは俺にとって最後の事件だった。 歴史を感じさせる古都を抜けたところに俺の事務所はあった。 俺のガキの頃に建ったという建物はタイルが剥がれ、剥き出しになったコンクリートが 痛々しい姿を晒していた。 木枯らし吹きすさぶ日だった。 俺はいつものよ…

□月 ●日  No886 地震大国 月の都?

ずっと疑問に思っていた事なのだが、何故空を飛ぶ必然性のない妖怪までもが 幻想郷で空を飛んでいるのか不思議で仕方なかった。 鴉天狗や夜雀、ヴァンパイアが空を飛ぶのは理解できる。 例えば猫が空を飛んだら肉体のアドバンテージが確保できないし メイド…

Mixiの幻想郷ではたらくひとたちコミュのリクエストにこたえてみました

□月 ●日  No885 死体運び猫の生態

地霊殿に住んでいる死体運び猫から注文を受ける。 この猫、一応灼熱地獄逝きを宣告された亡者を運ぶのが仕事なのだが、コミュニケーション能力が極めて高く ジョークも通じるので人気者で知られている。 そんな彼女だが死体を運んでいる仕事柄、どうしても臭…

□月 ●日  No884 チーフがチーフと呼ばれる前の回顧録I

なぜこうなったのか。 どこでどう間違えたのか。 田舎から上京して早幾年、私が何故ここにいるのかふと思い出す。 大学に在籍しながらどうにか公務員の資格を取った私はなかなか就職できないでいた。 どうしてもコネがなくて、いざ就職活動をしても採用して…

□月 ●日  No883 辻斬りマニアと話してみた

冥界のど真ん中にあると言われる白玉楼と呼ばれる建造物。 よほどのことが無い限りここには近づかないようにしている幻想郷ではトップクラスの危険地帯である。 たまたまであるが、ボスがここにいるお嬢様と面会するというので運転手役を買って出る。 最も私…

□月 ●日  No882 風邪が流行っています

幻想郷に住んでいる子供達の体格を見ているとやはり顕界と違うのだと感じ入るものだ。 まず体格が明らかに違う。 体重や身長などは外の世界と比較すると明らかに小さい。 服を脱げば確実にあばら骨が見える。 とかくこの時期は子供達の健康状態が気になる季…

□月 ●日  No881 外の世界の妖怪達

景気が悪くなるとにわかに忙しくなるのが借金取りを生業にする天狗達である。 連中に話を聞くと、結界の外の世界でもたくましく生きる妖怪たちの実態が見えてくる。 まず彼らは基本的に空を飛ばない。空を飛ぶだけで疲労するし、公共交通機関が発達した現代…

□月 ●日  No880 恋愛のプロフェッショナル

幻想郷にある人間の里。 この糞寒い時期の中、長蛇の列が目にとまった。 列に並んでいる人に話を聞くと、恋愛相談をやっていて、その通りにすると 確実に恋の悩みが解決するのだという。 幻想郷では恋と結婚は分離して考えられているだけにプラトニックな恋…

■月 ●日 No879 不明在庫

経理部から在庫が増えすぎたので経理処理しろというお達しが来る。 幻想郷から注文を受けた商品はしばしばロット取りのせいで商品が余ってしまう。 余った商品は霧雨店で捨て値で捌くなどしているのだが、それでも余って倉庫に塩漬けになった物は 経理処理を…

□月 ●日  No878 閏日問題

幻想郷とその外の世界を繋ぐ境界。 ここを突破するときに少々困るのが微妙に起こる時差である. 昼間に幻想郷に突入したと思ったら、夜になっているというのもざらの話だ。 移動時間と思えばすぐに慣れるとはいえ、サーカディアンリズムが狂うので体調が悪く…

「先輩、それでですか、部署内にアニメグッズやら抱き枕やら置いてあったのは」 まだ真新しい神社の境内、そこを管理する巫女が呆れた声で和服を着た女性と話していた。 その手には分解された拳銃が握られている。 清掃用のエアスプレー缶を手に取りながら、…

□月 ●日  No877 とある記録と会議室

ある昼下がり。政府が管轄する機関「霊能局」のとある資料室。 薄暗いこの部屋である重要な映像が再生されようとしていた。「これが、あの森で起こった一連の出来事を記憶したフィルムというわけか」 そう呟いたのは奥に座っているサングラスを掛けた痩せ顔…

□月 ●日  No876 魔法使いの基礎知識

ボスと霧雨店の社長が会合。 どうにかして魔法使いをやめさせるかという話になったらしい。 彼にとっては彼女の功績はどうでもいいようだ。 魔法は色々リスクもあるし危険なものだから遠ざけたいというのは分かるのだが どうもボスの話ではそれだけではない…

登場人物紹介を刷新しました。 儚月抄キャラに対応しました。 キャラを大幅拡充しました。