「先輩、それでですか、部署内にアニメグッズやら抱き枕やら置いてあったのは」
まだ真新しい神社の境内、そこを管理する巫女が呆れた声で和服を着た女性と話していた。
その手には分解された拳銃が握られている。 
清掃用のエアスプレー缶を手に取りながら、和服の女性もまた呆れた声で話していた。
「チルドレンエンペラーの下りがまだ暗号解読できていないそうよ。
 もしかすると、あの連中は月人に対抗する手段を見いだしているかもしれないわ。」
話している間も手は休まない。 みるみるうちに、分解された銃は元の姿へと形を変えた。


チルドレンエンペラーの意味が分かった時の脱力感は
何か大切なものを無くしたような空虚感に似ていた。