2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

□月 ○日  No548 正しい五寸釘のありかた

人形遣いのアリスと言えば、丑の刻参りの報道被害で変態のレッテルを貼られているが 実際のところはそうではない。 と私は思っている。 一癖もふた癖もある幻想郷の住民の中では、かなりまともな部類に属することは間違いない。 元魔法使いの朝倉に言わせれ…

□月 ○日  No547 冬のカッパにご用心

久しぶりに河城河童のもとへ配達。いきなり配送先を間違える。 河童たちは基本的に冬になると妖怪の山の別荘で寒さをしのぐことになっているのだが そのことを忘れて普段の住まいに向かってしまった。 いつも煌々と照らしている明かりが点いていないのでとて…

□月 ○日  No546 とある機関の人の手記

3勤ということでちょっと遅めの起床。 娘はすでに登校してしまったらしい。 昨日は深夜まで岩と睨めっこしていたためか頭が重い。 早い昼飯を食べて出社。朝からスパゲッティをたらふく食ったため胃がもたれる。 今日はメスゴリラの指揮下に入って行方不明…

□月 ○日  No545 工期が遅れてこのざま

幻想郷と顕界の間に建設されていた夢幻館の移転ならびに新築工事が完了したらしい。 結界の位置が流動的な幻想郷ではよくある話だが、結構お金がかかって大変である。 実は博麗神社の位置関係も都度変わるわけだがこれはこれで別の話だ。 予算が厳しいので新…

□月 ○日  No544 危険な荷物

うちの会社は幻想郷に物資を運んでいるが、ごく希に危ない荷物を運ばされる時がある。 この日借金取り天狗が遊びに来た。こいつらがやってくるとたいていまともな事にならない。 普段は世話話をしながら無料のコーヒーをしこたま飲んでくつろいでいる奴だが …

□月 ○日  No543 自称現人神のちょっとした行動の末路

うちの会社は幻想郷に物資を運んでいるのだがそれにも予算が存在する。 資源を無尽蔵に送ることは当然の如く不可能だ。 自称現人神が現地の子供達に食べものを分けていたら案の定予算が厳しくなってきた。 同時輸送量を増やすなどして可能な限り協力はしてい…

□月 ○日  No542 十六夜月夜は大忙し

今年最初の十六夜月警報。 列車の運行を中止して社内の専用ドックに待避させる作業で 大わらわとなる日である。 月に引っ張られ張り詰められた結界が緊張を解いて振動する十六夜月。 このとき、結界の潮汐に取り込まれてしまったり、結界の波がレンズの役目…

□月 ○日  No541 正しい妖精対策

幻想郷に住まう妖精達。彼女たちは幻想郷を構成する要素のシンボルであり大切に扱わないといけない。 頭では分かっているが、私は幻想郷に住んでいる妖精達にほとほと手を焼いている。 稗田の阿礼乙女は、妖精達は単純だから捕獲するのも容易と言うが実際の…

□月 ○日  No540 謎のアフロ

幻想郷に関わった人たちは、死ぬまで守秘義務と向き合わないといけない。 しかし、そこは外見上民間企業である。 幻想郷と関わったノウハウを商売に生かそうと 考える人物も少なからず存在するのである。 今日、朝倉達と呑みに行ったビアガーデンの店主もそ…

お知らせ

2月6日から8日まで都合のため更新をお休みさせていただきます。 エピソードに関しては前倒しアップデートによる対応を検討しております。 予めご了承くださいませ。

□月 ○日  No539 ある意味カリスマ

妖怪というものは多種多様である。 少女の姿をした者ばかりのイメージの幻想郷だが 中には不定形だったり、異形の姿だったりする。 その中でもぬうりひょんと呼ばれる妖怪は幻想郷では珍しい男性型として知られる。 私はぬうりひょんがかなり苦手である。知…

□月 ○日  No538 列車事故と妖精列車

幻想郷で物資を運ぶ輸送列車。 便利になったとはいえ顕界から幻想郷に突入するときは いつだって緊張するものだ。 幻想郷突入時に事故を起こすと最悪何処とも分からない土地へ 飛ばされる場合もある。 幻想郷の入り口はいつも同じではない、常に違う場所と言…

□月 ○日  No537 幻想の世界の路上生活者

浅間を連れていつものように仕事をしていると路上生活者たちを発見する。 幻想郷にも路上生活者がいる事実に浅間は感心しているようだったが 別に珍しいわけでもない。 幻想郷であってもありとあらゆる人がそれなりに幸せに生活しているわけではない。 所謂…

□月 ○日  No537 風邪に注意

幻想郷の冬は寒い。 温暖化の影響をあまり受けていないこともあって、まるで保冷庫に入ったかのように 芯から冷えるのである。 これは建造物の影響も大きい。 夏過ごすことを旨とする幻想郷の建物ではどうしても保温能力が期待できない。 せいぜい雨風をしの…

□月 ○日  No536 秋姉妹のおうち

明羅女史は異性にも同性にももてることで知られている。 クールなあこがれの存在であり、ずぼらな朝倉とは天と地ほどの差だと思う。 配達業務をしていたらそんな明羅女史から妙な依頼を受けた。 普段、彼女が配達している秋姉妹の荷物を届けて欲しいというも…

□月 ○日  No535 岡崎のはなし

仕事が終わらない。大切なプロジェクトの中核部分を任されているのに いつまで経っても目処が立たない。仕事に詰まって頭をかきむしっていたら、 朝倉先輩から休みをとるように指示された。 先輩は、「今日は大切な日のはずだから」と言うと、わたしに封筒を…

登場人物を更新 黄昏酒場に対応 変な人がどんどんふえていく

□月 ○日  No534 督促してみよう

新年のごたごたが一段落したと言うことで姫ちゃんこと閻魔様が死神を引き連れて久しぶりに 会社に顔を出した。 少し遅い新年の挨拶を済ませ、お汁粉を飲んで貰う。 甘味は閻魔様だろうが死神だろうが呑兵衛だろうが心を和やかにするものだと思う。 ビールを…

5万hitした機会に拍手ボタンを追加してみた

□月 ○日  No533 全社禁煙

出勤したら朝倉達みんなが、社内通達の掲示板前に釘付けになっている。 社内で喫煙をしている者が未だにいるので、喫煙者にはペナルティを課すと言う内容だった。 経理部の部長が大の嫌煙家のためいつかはそうなるだろうとは思っていたが 来るべき時が来てし…

□月 ○日  No532 外はハレの日 内はケの日

街を歩くと羽織袴や振り袖を着た新成人達をよく見かける日。 私にとっては、和服を着た姿を見てもあまり違和感を感じない。 職業病といったところだろうか。 幻想郷では成人の日というものは存在しない。 大結界分離前は徴兵検査のタイミングを成人とする向…

□月 ○日  No531 朝倉の日記ふたたび

風が冷たくて陰鬱になる日です。 シャワーだけでは足りなくてつい湯船に浸かってしまいました。 湯船のなかでまどろんでいたら遅刻しかけました。やばかった。 あんまり寒いので背中にカイロをつけて重装備で出社しました。 幻想郷だとスカートの下に股引を…

□月 ○日  No530 河童達のプレゼント

河童に新年の挨拶をしたらプレゼントをくれるという。 満面の笑顔で「日ごろの感謝をこめて」と言うので、渡された包みを開けたら なんと墓石のカタログだった。 絶句して暫く硬直していると、河童が「もう年齢だから、私たちが精一杯 墓石をつくるんだ」と…

□月 ○日  No529 衣服を修理しよう

今日は例年より早い鏡開きでもある。霧雨店では小豆やきな粉がよく出回る。 今年は雑煮4 お汁粉3くらいの割合のようだ。 売り場ではネギ専用の特設会場も作られている。 天狗達が買い求めて中毒症状になるのを防ぐためだ。 この日今年最初の妖怪用衣服が大…

□月 ○日  No528 幻想郷の子供達

割と暖かい日。 仕事をしているとつい汗ばんでしまう。 こういう日は子供や妖精たちがとても元気である。 仕事中に悪ガキどもに泥団子をぶつけられた。 故意ではないことはすぐにわかる。 幻想郷では割とある風景であり怒る気にはならない。 ここで幻想郷の…

□月 ○日  No528 敵に塩を送れ

永遠亭を監視している天狗達より、連中が動き出したという連絡を受ける。 薬屋の一行が何故か紅魔館に向かっているというのである。 どうしたものかとあたふたしていたら、マジックショップの主人エレン嬢が シリアスモードで事務所に顔を出してきた。 紅魔…

□月 ○日  No527 例の神社跡地の攻防

例の神社の跡地に占有屋が入ってきたので排除しに行く。 土地名義人の自称現人神が行方不明になったのでハイエナどもが 仮設の神社にたむろしはじめたという寸法である。 と、理屈では分かっているものの本気で怖い。 相手はそれ系の人たち。いくら朝倉や明…

□月 ○日  No526 大結界と神社合祀

玄爺による年始早々博麗大結界に関する社内カンファレンス。 博麗大結界生成の直接的動機とその時発生した諸混乱についての講義が行われた。 現地法人の里香女史や明羅女史まで呼び寄せての大規模なものである。 それによれば、博麗大結界が今の姿になった直…

□月 ○日  No525 七草粥のお話

七草がゆの準備 実は幻想郷における七草と我々が住んでいる外の世界では 七草の内容がかなり違うことはあまり知られていない事実だ。 我々が知る七草と言えば 芹 ぺんぺんぐさであるナズナ ゴギョウ はこべら ホトケノザ カブの葉であるすずな 大根の葉であ…

□月 ○日  No524 幻想の世界のお年玉

寒空が身にしみる朝。 仕事始めの現地法人で河童たちと一緒に鍋を作ることになった。 幻想郷では困ったことに淡水魚しか取れない。 魚料理を食べたい場合は泥抜きをきちんとしないと食べられない。 内蔵を食べるなんてもってのほかである。生臭くて食べられ…