◎月 △日  No295 幻想郷でも生水危険


いくら幻想郷でも、生水を何も対策もなしに飲むのはやはり危険である。
水質の関係から、新入社員は腹痛の洗礼を受けるのだ。
かといって、ミネラルウォーターのペットボトルを持ち込むのはまずいので
竹筒のパッケージに包まれた米帝製の浄水器
携帯したり水筒に麦飯石をいれたりするように指示している。 
ちなみに私は幻想郷の水に慣れきっているので大丈夫だ。
米帝製の浄水器は、アメリカ陸軍が使っているものと同じもので
飛行機の浄水器としても使われている優れものである。


幻想郷にあっても水質汚染と全く無縁と言うのはない。 
病原性大腸菌などはその一例でただでさえ少ない人口が
大きく減ってしまうリスクはある。
住民はそれを呪いとか妖怪の仕業なのではないかと思ってしまうようで、
博麗の巫女に退治を依頼しようとするがこの場合、体が弱った妖精が現れる
だけでどうしようもできないらしい。
体が弱った妖精を退治しても、事態は解決しないことくらい博麗の巫女も
認識している。
すると彼女は香霖に助けを求めるのである。 
そして香霖からこちらに調査以来が来るのだ。 


今日はその水源に水質調査をする。 
河童が作ったことにしている分析器と試薬一式をもっていく。
致命的な汚染があれば、逆浸透膜式の浄水器で強制的に浄水する。
逆浸透膜浄水器を使うとたとえ薬物汚染されているものでも飲めるようになるが
その水は理科精製水のような代物になってしまう。
妖精への影響もひどく最悪性格が変わるケースもあるのだが、
放置すれば妖精が死んでしまうことを考えればしかたのないところだろう。
幸い今回のケースでは薬品の投入で問題がないことがわかり、妖精は元気を取り戻した。
こうして幻想郷の平和は守られるのである。