□月 ●日  No804 混成会議


最近よく忘れるのだが、月人と言えばエイリアンである。
で、今回のハロウィンイベント。 幻想郷でも月からの観光客を呼び込もうとかなり必死な
プロモーション活動が行われている。 
お盆みたいなものでただでさえでも人混みもとい霊ごみでごったかえすのにこれ以上人を増やすのかと毒づく。


今日の霊能局との打ち合わせ。
もし、霊魂と月人がコンタクトをした場合総合的な影響がどう出るかが問題となった。
そこであちこちからエージェントが集まったわけだがどうみてもアレすぎるメンツで頭が痛い。


月からは綿月依姫まあこの人はいい。 地霊殿の主人が来ている時点で最初からこの話し合いがまともに
進むわけがない。 頭を抱えるは隙間妖怪。 依姫は自分の心が読み取られそうになると都度
カミを下ろしまくって誤魔化すから 口調が変ること変ること。
しかも連携がとれてないのか言っていることが毎回バラバラで議論にならない。


コンタクトをとって実際にどうなるかを実験することになり、呼び出されたのは昨日対応した
地霊殿主人の妹君。 色々呑まされるかと思いきやあっさり承諾してくれてなによりである。
未だに他の神様が抜けきれない依姫の肩を必死にゆさぶって正気に戻した後コンタクト。
どっちも間の抜けた挨拶の応酬。とりあえず大丈夫って事になった。
本当に大丈夫なのか。


小兎姫があきれ顔で具体的な警備計画をてきぱきと纏める。
意外と便利だったのは月兎たち。 さすがは現役警備員。 警備の肝は分かっているようだ。
これすらもできないとなるとこの計画は最初から頓挫するので有り難い話だ。
まるで学生会のような状況だが、ゲストふたりよりは役に立つ。
エイリアン故ゆえに人のとりまとめ方は少し過激だがちょっと教えるとすぐに飲み込む。


私はというと、先祖とのコンタクト実験をしている地霊殿組を極力視界いれずに
書記をしている。 書記をすれば意見も最小限で済む。 素晴らしい。
見ていないふりをして必死にタイプライターに向き合う。


とりあえず、私の心は折れずに終わったが、肝心の依姫が人事不省になっていることに気づいて
大慌てで返した。 地霊殿の主人も顔を真っ赤にして突っ伏していた。
一体何をしていたのだろう。


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