□月 ●日  No1502 激甚災害時の予算対応 


とある山の中腹にて地滑りが起こった。地滑り前に妖精達が騒いでいたお陰で
割と早く避難を済ませることに成功。 空を飛べる妖怪や人間を動員して
ハンモックを使って輸送する方法で取り残された人や妖怪を救出することに成功した。


一般の話なら大体ここで美談として終わるのだが、問題はここから先どうするかである。
地滑りが起こりました。人間は助かりましたと言っても家屋や設備関係などは
無事というわけではない。 新しい土地を確保して家を建てる必要があり
それだけのお金を何処から捻出するのかが問題となる。


幻想郷に物資を届ける仕事をする際、どうにもこうにもならないものがある。
それが予算の問題だ。もちろん毎月何かあったときのためにプールこそしているのだが
そのプール分はこうした大災害のような幻想郷のインフラなどの大破壊が起きた時に
利用されることになっている。


それでも足りない場合は、奥の手を使う。
幻想郷の力で顕界で入手しづらいなにかを作り逆輸出して換金する。
もちろんこの方法はその何かの市況を大きく荒らすことになる。
先物市場に影響を与え、顕界で下手をすれば何人かが首をつりかねない。


それを可能にするのが博麗の巫女などカミを行使できる存在だ。
だが博麗の巫女に頼むほど我々もアホではない。
第一彼女に具体的に価値のある物質を伝えることなど至難の業なのだ。
やらせるなら櫻崎とか、浅間、そして今なら綿月依姫が便利だ。
ただし依姫は加減を知らないので、必要以上に物質を生み出すケースが有る。


さて、今回は場所と人数的に予算内で済むという結論に達した。
もちろん足が出た分は準備金でカバーとなるが、復旧工事に支払う
お金を少しケチっていたので、河童や鬼たちが少々不満顔だった。
後でお酒とキュウリでも持って行きたいところである。


そういえば奥の手の話を自称現人神が聞いていたが
よからぬこことを考えていないことを祈る。