■月 ○日 No 106 魅魔様


ふと、おみくじをひきたくなったので、予定を変更して博麗神社へよると、そこにボスがいた。
仕事をサボっているのがばれたのかとあせったが、よく見ると髪の毛の色も違うし他人の空似だったようだ。
興味本位で話しかけて見ると彼女は、ずっとこの神社を見守っていると言った。
だが、とある理由で神社をしばらく離れていたらしい。 博麗の巫女を隙間妖怪に託したが果たしてうまく
やっているのかという内容であった。  
そこに神社の物陰から隙間妖怪が出現した。さすがに誤魔化すわけにもいかず観念することにする。
隙間妖怪は彼女を「魅魔」と呼んでいた。 会社のレポートに何故か存在しないあの悪霊である。


話は博麗の巫女のことばかりだった。
彼女の生活ぶりをひとつひとつ確認するように聞いている。
考えて見ると私も博麗の巫女の存在を知っているものの直接会ったことはない。
その意味で私にとってもこの話は興味深いものであった。
魅魔は一通り話しを聞き終わると、時間切れと言ってそのまま消えてしまった。
消える間際、仕事をサボるなとも言われた。


会社に帰るとボスから小声で今日のことはレポートに書かなくてよろしいと言われた。
朝倉が真横でうんうんと頷いていた。
久しぶりに定時に家に帰れる。 ラッキーだ。