▼月 ■日  No235 洗濯機はミーレ製


妖怪の一人から、自分の衣服を洗濯代行してくれるところがあると嬉しいと言われる。
確かに、レースやフリルがついたものを洗濯するのは並大抵の努力ではない。
そこで、カーテン用の洗濯機と乾燥機をヨーロッパから取り寄せてみた。
届いた洗濯機は恐ろしくでかい。 ためしに汚れて引き取った衣服を洗濯機に放り込む。
確かに衣服は綺麗になったが、あちこちがぼろぼろになってしまった。
紫外線や磨耗によって、見た目が綺麗でも衣服がダメージを受けていたようである。
クレームになりそうなので、この作戦は諦めた。
結局、妖怪たちの衣服は基本的に使い捨てである。


さてそんな折、会社の掲示板に処分者の通達が流れた。
使用済み衣服の横流しをしようとして、半年間の減給になったらしい。
だが、こんなことは結構容易に出来るはずなのに何故発覚したのだろうか
岡崎が嘆息しながら教えてくれた。
「隙間妖怪の靴下を嗅いで、泡を吹いて倒れたところを発見されたそうよ」
コメントに窮した。