▼月 ◇日  No236 外人部隊制度と妖怪


仏国の妖怪と人間混成の外人部隊。 
妖怪は兵器として信頼性が低すぎることをどのように解決しているのか
何のことはない。 人間の歩兵と同じ運用方法らしい。
妖怪の能力は誤爆も多いし、力を発揮できない場合も多いことから主武装は通常兵器になる。
基礎体力が高いだけの人間として扱うわけだ。 
重要なことはチームプレイでありスタンドプレーは許さない。
この発想は、妖怪たちにとってとても新鮮に映るらしい。
除隊後に結婚してしまう妖怪も後を絶たないようだ。
こうなってしまうと、殆ど人間とかわらない。


そんな話をすると、俺も仏国に渡って外人部隊に入隊したいとかいうアホがいるが
本当に渡って外人部隊に入隊した挙句、戦死してしまったやつもいる。
中有の道でいつものように納品をしていたら、そいつとばったり会ってしまった。
将来を約束した妖怪がいるらしいが、生まれ変わってまた会いますと言うので心底呆れた。
確かに妖怪たちは長命だからそういうこともアリなのかも知れないが
生まれ変わる間のリードタイムとか成長するまでの時間と環境はどうするのかとか
疑問はつきない。 そもそも、人間として生まれ変わるかどうかも怪しいのだが。
上機嫌で三途の川へ向かう彼の後姿をただ呆然と見つめるしかなかった。