○月 ×日  No324 米帝のメイドロボ


玄爺の報告によると米帝にある日系企業がメイド型のロボットを
開発しているらしい。
前に岡崎が博麗神社に持ち出したメイドロボに似ていなくもない。
てっきり、愛玩用にでも使うと思ったら妖怪退治にも利用できる
戦闘用ロボを目指していてびっくりした。
幻想郷の世界では謂れが戦闘能力を左右するわけだが、メイドの姿という
謂れを妖怪との戦いに利用する
というのはかなり大胆な発想だといえる。
燃料は水を使うようだが、実験ではなぜかサボテンを入れていたらしい。 
植物を燃料に利用できるということで汎用性を主張したいのだろう。


朝倉は悪趣味だと言っていたが、ボスは興味津々のようだ。
これが完成すると人間が幻想の敵と戦える初の本格的兵器となるだけに、
妖怪である朝倉の心中は穏やかではないようである。
大気圏外で戦えないのが致命的欠陥らしく、これからの改良は要期待と
言うところだろうか。
玄爺と実物を見学しに行っていた冴月が銃を解体しながらぼそりと
「性行為の機能はないぞ」と洩らした。
朝倉はガッツポーズをして、魂魄は嘆息した。
おまえら・・・。