○月 △日  No384 変な人が増えた 


妖怪の山の天狗たちに配送をしようとした帰りに行き倒れの女の子を発見した。
見たことのない姿をしており、放っておくのは危険と判断して介抱することにした。
熱中症の症状が見られたので、スポーツドリンクの素を使って飲ませたら
何とか目を覚ましてほっと胸をなで下ろした。


がしかし、この女やけに態度がでかい。
目が覚めて早々に博麗神社に案内しろと言われ「こいつ何様」と思ってしまった。
態度がでかいといえば真っ先に朝倉の顔が浮かぶが、彼女は態度がでかいが
面倒見もいい、彼女とは根本的に違う。
幻想郷のことをよく知らないようで色々聞いてきたが、月側のスパイの可能性も
払拭できなかったので適当に応対しておいた。

 
博麗神社の場所はきちんと教えておいた。 別に拒否する理由もないし
危険人物なら取り巻きが潰してくれるからだ。
なにせ博麗神社は魔法使いはいるわ、鬼の末裔はいるわで、ほとんど魔王の城
同然の状態になっているのだ。
もしかすると紅魔館より危険になっているのではないだろうか。
参拝客が減るわけだ。


帰って朝倉に「変な奴がふえた」と毒づいたら、冴月が「馬鹿コンビが復活した」と
ぼやいていた。どうやら冴月には心当たりがあるらしい。
朝倉に言わせると冴月は朝倉よりも年上で、詐欺師兎並だという。
冴月から写真を見せられた。
誰ですかと聞いたら「容疑者」と答えた。


どうも介抱しないであのままあの世に行ってもらった方がよかったようである。
後の祭りであるが。
魂魄が意地悪そうにクレーム報告書でも書くかと言っていたが、
提出先のボスが幻想郷に出張に行っているので保留することにした。