□月 ●日  No1080 こればかりはどうにもならない


うちの会社に侵入しようとした人間の賊が虫の息の状態で捕獲された。
放たれた弾幕に連続被弾しただめで回収に手間取りこんなことになった次第。


幻想郷の犯罪について書いてみる。幻想郷の犯罪と言ったらなんと言っても窃盗が多い。
詐欺罪や殺人罪が少なめなのも幻想郷の特徴である。
詐欺罪は幻想郷のルールでは立証が難しいこともあるが、妖怪を詐欺ると
本当に殺されてしまうからとも言える。


もっとも盗むものは大半食料品に集中する。
装飾品の類は幻想郷で危険なものが多々あり、事故で酷い目に遭う場合が
とても多いからである。
今回盗まれたのも大半食べ物だった。 自分がたべるにはあまりに量が多いので
待っている人がいると考えられる。


天狗たちに教務を仰いでんた食べ物を待っている人をさがしだす。
一方で虫の息だった人間を治療することになった。
運が良かったのか悪かったのかとりあえず山は越えた。
待っていた人も程なくして見つかった。 若干の栄養失調で薬屋の元を尋ねていた。


ボスのアイデアで二人を逢わせることにする。
よく見れば二人ともまだ顕界で言えば子供であった。
問題は二人とも幻想郷のコミュニティからはずれていたことだ。
だから食べることが出来なかったのである。


うちの会社で雇用するのも敵わないため、とりあえず治療まではこちらで
面倒を見ることにして、里親を捜すことにする。
何とか見つけて引き取らせることになった。


だが一度犯罪に手を染めた者が社会復帰するのは難しいらしい。
こういうタイプの人間は概ね、里親と折り合いがつかず
結局いなくなってしまう事が多いと言われる。
こうした破滅型をどうにかする術はなく頭が痛くなるばかりだ。
もっとも我々は慈善団体ではないので どうにかする義理はない。
あとは本人次第なのである。