□月 ●日  No2217 味覚改造


まあ一応ではありますが、霊能局と八雲商事のやりとりというのは結構昔から続いている
わけであります。特にお昼になると霊能局の連中が八雲商事で飯を食う場面がしばしば
目に入ります。 


それで、なぜ多少の移動時間を経てもここに飯を食いに行くのかと尋ねたわけです。
ものすごい理由が返ってきました。
どうやらあっちの食堂はいろいろやばいらしいです。


まず味がないらしいです。そばを注文すると、茶色い液体の中にのびた蕎麦が入るのだとか。
それはスープなのかと尋ねると、スープという名の白湯と答えられました。
味がナッシングだそうです。ちなみにこの蕎麦を美味しそうにすすっているのが一輪嬢です。
麺つゆと蕎麦だけとどっちがマシですかと尋ねると、味があるだけ麺つゆのほうがマシと
答えられました。
ちなみに、一輪嬢はきちんと味があると主張しています。


量も酷いとのことです。肉丼の大盛りを頼むと増えるのは肉ではなく御飯だけという仕様です。
そんな感じですから、霊能局の連中の昼は概ね、ファミレスか喫茶店とかコンビニに集中するの
だとか。 なるほどと思うしかありません。
しかしなぜ一輪嬢はそっちで飯を食うのでしょう。


ともしやと思いまして、直接あっちの食堂にお邪魔してみました。
意外と混んでます。情弱たちの群れなのでしょうか?
早速食べてみますが、口に合います。 いやむしろこっちが好みかもしれません。
何故だろうと思って周囲の人に聞いてみましたら妖怪変化の類でした。


大体理由が理解できました。この食堂幻想郷仕様の味付けなのです。
だから変に大きく味付けしないし、タンパク質をあまり増やさず、炭水化物でお腹を膨らませる
思想だったわけです。 


値段は割高ですが、結構いける口なので巡回のレパートリー入りさせていただきます。