□月 ●日  No2216 建築基準法違反


私の昔の友人が、会社のビルで怪奇現象が頻発するというので少しだけ見に行ったんですよ。
見た瞬間こいつはやばいと思いました。 空気が重い。これは会社の雰囲気がという意味ではなく
場といいますか力場が重いという意味であります。見るからに危ない。


幻想郷で仕事をしてだいぶ経ちますがこういう経験値が増えまくって致し方ありません。
それにしても危険すぎますし、思わずファイヤーウォールスペルカードを実行して中に入りました。
友人には申し訳ないが、そうでもしないと乗り移られます。


さすがに危ないと思ったので会社に連絡。とりあえず霊能局の人が近くにいるとのことで
急行してもらうことになりました。話をしたら、ああ、あそこかと言われました。
結構心当たりがあるようです。


夜遅くなって、友人と一緒にコーヒーを飲んでますと、階段からなんか人を呼ぶ声が
聞こえてくるようになりました。 友人はびびってますが、自分はあまりびっくりしていません。
つうか、これ苦情じゃね。 という塩梅。


幸いというか、ここにいた人はやんごとなき人なのか、頭がいいのですよ。
とりあえず、コンタクトを申し込んでみました。相手は怒ってますが話はできることが判明。
ここで小兎姫が到着。普通の武装をしていないので、色々頭が痛い。
連中に話を聞くとここには遺跡があって遺跡の上に黙って建物を建てたらしい、調査が終わらないと
建ててはいけないのに、勝手に埋めてしまったのだという。


話を聞いた小兎姫。単刀直入にどのコースでいきますかと尋ねてきた。
この段階で地底に埋っていたというか封じられていたギャラリーが結構萃まっている。
友人が腰を抜かしている中 私と小兎姫が冷静という謎の状態。


とりあえず法律違反だからしょっ引くとして、と言ったら相手が驚いていた。
まあこっちの法でもつかまりますからそれ というと皆がへええと頷く。
しかも遺跡に引っかかって杭を十分埋めていないことも判明。 
杭を抜いてくれという話から発覚した手抜き工事。


後日耐震偽装したビルということで建築会社と会社社長がしょっ引かれたわけですが、
友人から化け物扱いされたり、幽霊たちにはコネができたりと色々でした。
南無。


なお友人は転職したそうです。