□月 ●日  No696 訪問者


会社に見たことのない巫女さんがやってきた。
霊能局の職員を名乗るこの巫女さん。名を桜崎と言うらしい。
小兎姫を嵌めた人を始末したので、彼女を引き渡して欲しいということだった。


私のセーフハウスにいる小兎姫と連絡。確かに桜崎は霊能局のメンバーらしい。
外見が博麗の巫女に似ている印象がある。そして何より彼女もまた博麗の巫女が持つ
陰陽玉を持っていた。


ボスの指示で小兎姫を幻想郷より連れ戻す。
セーフハウスの中がどうなっているのかは想像したくない。
待っている間、適当に雑談。
話してみれば普通の女の子であり、今風の話題に追いつくので苦労する。
自称現人神のことを気にかけていたが、普段通りに生活している話を聞いて
安心した表情になっていた。


小兎姫との再会はわりと事務的で淡々としていたように思う。
霊能局という神社仏閣からみの仕事から幽霊退治まで幅広い仕事であるが
これではまるで傭兵部隊だと思う。


あとでボスから聞いたが
政治的な思惑も絡んで一度霊能局を解体状態にしていたらしい。
桜崎もテロ計画に関わったと言うことにされて
網走でおつとめ中ということになっているという。


朝倉に言わせると桜崎は幻想郷でも戦闘ができる霊能局の切り札だそうだ。
自力での飛行、月での活動などその特性は博麗の巫女そのものだという。
だったらうちの会社にスカウトすべきだと思うのだが
いろいろな事情で霊能局に籍を置いているのだとか。
喧嘩をふっかけてはいけない人種だということはよくわかった。


小声で幻想郷に行くことが出来ないからとも言うと言っていた気がするが
どういう意味なのかはわからない。
いずれにせよ色々と曰く付きのメンバーであることは間違いなさそうだ。