□月 ●日  No697 「萃める力」と天の川


七夕である。 うちの会社でもいつのもにように短冊に願い事を書き込むイベントが
執り行われる。 みんな好き勝手もとい思い思いの願い事を書き込んでいる。


七夕と言えば、織姫と彦星の伝説であるがこいつの真実は独身貴族には鬱になること
ばかりなので割愛しておいて、今日魂魄が話してくれた内容「天の川と鬼娘の関係」が
面白かったので取り上げてみる。


天の川。この正体は「天の川銀河の中心部」付近にある星の密集地帯である。
天の川銀河の中心部には今では活動速度が弱まったブラックホールが、星を次から次へと
吸い込み、破壊された星の断末魔はジェットとなって銀河の推進力となる。
と現代科学では定義されている。
しかし幻想郷にはそんなスケールの大きな力を再現できる者がいる。
それが鬼だ。


鬼娘の能力は密と疎を操る程度の能力と言われる。
元々この能力はこの世界がこの世界たるための力であるという。


銀河も星もすべては物質が集まって形成される。
そのためには物質が密になっているところと疎になっているところが存在しないといけない。
そしてより効率的に物質を集めるために物質を吸い込むためのシステムがブラックホールなのだという。
ブラックホールは銀河の中心に位置し、物質を吸い込みながら、宇宙の塵が集まるのを助ける。
さらに他のブラックホールが物質を集める助けとなるため、吸い込んだ物質をジェットで
遠くに送り込むのである。


鬼娘の能力はこうした宇宙の理(ことわり)を再現したものであるという。
もちろん彼女がそのことを意識しているかどうかは甚だ疑問であるが
彼女の力は少なくても幻想郷のコミュニティを萃めるという意味で役に立っていることだろう。



魂魄の話を一通り聞いていたボスが、天狗達に太古の時代を撮影せよとオファーを出したが
射命丸 文でさえ、結局太古の時代の意味を理解できていなかったと言って苦笑していた。
たしかにスケールが大きすぎる話だ。
高天原の創世を写せと誰が想像できるだろうか。


幻想郷にはとてつもないスケールの謂われが隠されている。
せいぜい数十億年程度の歴史しかないカミを下ろしただけで悦に浸るモノも居れば
こういう化け物じみた謂われを持っている物も居るとということを忘れてはならない。


短冊?
皆まで言わせるな。