□月 ●日  No2218 下準備が必要です。


逆境のからの軽やかな逆転というのは見ていて甘美な響きでありますが
実際にこうなってしまうと本当に大変でありまして、大体趨勢が決まりますと妖怪相手では
殆どどうしようもないと言うのが実情であります。


妖怪というのはこちらの精神状態を見極めてエネルギー源にしますので士気が低下した瞬間に
こちらがやられます。なので、気を強く持つためには例えば自分が最後の希望になるというような
陶酔的な思い込みとかが有効だったりしますが、大体こういう方法は長続きしません。
徹底的にバックアップ体制を作って、孤立しない状況を作り出す。これが対抗方法であると
言うことが出来るでしょう。


博麗の巫女が地霊殿を攻略した際の事例を紹介します。
博麗の巫女は今回妖怪の通信装置を所持して地下にもぐりました。
実はこの通信装置は通信装置だけではなく、いくつかのセンサーを搭載しており
万全の状態で問題解決に当たるように配慮されております。
特に毒ガスに関するセンサーなどがそうで、顕界の硫化水素の濃度測定器が通信機器に
備わっております。


妖怪の通信機器といっても無限大に受信送信範囲を広げられるわけではありません。
地底の場合アンテナをきちんと張り巡らせないとしばしば通信不能に陥ります。
今回のケースでは自称現人神たちが設置した電設ケーブルを利用し、そこから通信アンテナを
取るという手段で対応しています。また、博麗の巫女が戦闘時常時展開する陰陽玉を
指向性アンテナとして利用する技術が採用されています。


このように可能な限りの手数を用いまして戦闘を行うことで、軽やかな逆転劇も
可能になるということです。精神的にどうとかで逆転できるほど世の中は甘くありません。
新兵器を用いて逆転と言っても、その攻撃で相手を殲滅できなければ兵器は奪取されて
あっという間にこちらが不利になります。


それでも逆転する場合は大体、使い手の運とバックグラウンドの金がチート級なので
あまり当にしないことが望まれると思われます。