番外編 No 083


本社は休日のこの日 休日出勤するとボスがヒアになっていた。
とろんとした目、ヒアヒアとしゃべるだけの言動。私は、すぐに救急車を呼ぼうとしたが手を止めた。
もしボスの身に何かが起こった場合の影響力を鑑みたとき、まずは隠蔽することが重要ではないか
すると、まずは信用できる身内に相談することが先決である。 
私はボスをぐるぐる巻きに縛ると上白沢と稗田に連絡を取った。 外にいる人間であることや状況分析能力を考えれば
二人の人選が正しいはずだ。 稗田はこの現象に心当たりが無いらしい。
私はカレンダーを見たが残念ながら隙間妖怪は冬眠中のようだ。
私は上白沢のアドバイスもあり、同じく会社に常駐している朝倉を呼び出しヒア化の分析をさせようと考えた。
しかし、呼んだ朝倉もヒアになっていた。まさか感染する?
そうなると回答は一つ、以前橙の件で発動した全社封鎖行動に打って出た。
これで私がヒア化しても最後はここを自爆すればよい。


私は昨日の二人の行動を洗った。そこに奇妙な共通点を見つける。 二人とも帰宅していなかったのだ。
つまり、その日の夜になにかが起こったということである。
そこまで調べたところで、なんと岡崎がやってきた。
岡崎はいつまで経っても帰れないと文句を言っていたが、ヒアヒア言っている朝倉の姿を見て
ショックで卒倒してしまった。 しばらく経つと岡崎はむっくり起き上がった 彼女もヒアになっていた。


そうかここで眠るとヒア化するということか。ウイルスか? 
最悪の事態を前に私はさらに熟考する。だが急に気が遠くなった。 何故だまだ眠るには早い。
急いでボスのところに行かなくてはいけない。 ギリギリのところでボスの部屋にたどり着くと縛ったはずの
ボスがいない。 彼女の部屋の端末を見ると、そこには空調室にいるボスの姿が。
もうだめだ。 気が遠く


と、ここで当社の危機管理テストは終了。 今年のテストは赤点で補習が確定した。