◎月 ★日  No217 発注単位


商品には発注単位というものが存在する。
基本としてはダース単位であり、それ以下の発注では割高になるか
最低量で納品されるかのどちらかだ。
コンビニエンスストアでは小分け発注がなされているが、これは店舗を密集させて
出展させているため、運送コストを抑える工夫がなされているためである。


ところが、幻想郷の人間にこの発注単位を説明するのが難しい。
そもそも幻想郷に大量生産という概念がない。 発注単位の概念は、大量生産あってこそのものだ。
基本的に工場制手工業が限界の幻想郷では商品は一個単位で注文するのが常識である。
霧雨店の社長に話をするときは、まず工場の概念からの説明から入り、
外の世界の経営学の本を見せながら、大量生産の概念の話をしてようやく納得してもらった。


小口注文主体の香霖堂の場合はお金の問題はあまりないとしても
倉庫スペースの問題でうちの倉庫に残った物品が山積みとなってしまう。
決算時期によく商品の処分販売を行っているのはこうした香霖堂などの小口注文の残りなのだ。
こうした商品は倉庫に残しておくとそのまま会社の資産扱いとなり税金もかかるし
倉庫の中の環境整備にもお金はかかる。だから捨て値でも処分することが望ましい。


霧雨店で極端に安いものがあったら、大体残り物と思って買っていただければありがたい。
よく残り物には福があると言うではないか。