□月 ●日  No817 練習は大事


河童達がいつまでも弾幕ごっこができない私に稽古をつけたいと言って
なにやら大きな建造物に案内してもらった。
そこには巨大ドームがあって、そこに弾幕が映し出されるとのこと。
普段戦争をしない河童達がどうやって弾幕ごっこができるくらいになったのか
疑問に思っていたのだがこれで納得した。


体験してみればテレビゲームである。
それもかなり年代物だ。
頭にイカのかぶりものをつけた女の子の生首が大量に飛んでくるゲームだった。
なんだこの生首と言ったら、河童達からこれはイカンゲだと力説された。
よくわからない。


河童達はしばしばこうした自作の訓練施設をつくっているようだ。
体験するととても本格的な作りでびっくりする。
もちろん顕界のゲームと比べれば完成度は高いとは言えない。
だが河童達が顕界の技術を用いて何かを作ったのだから馬鹿にはできないと思う。


内容はいろいろなシチュエーションが考えられていて都度敵が違う。
恐らく博麗の巫女を意識したと思われる不細工な巫女型敵や
高速移動する魔法使い。
メイド長を再現しようとして時間停止したものの 敵も味方も弾幕まで止まってしまうなど
見ただけでお茶を噴きそうな代物ばかりである。


はっきり言ってこの手のものは顕界で慣れている。
思った以上のスコアを出した河童は目をぱちくりさせていた。
てっきり褒めるのか思いきや、「基礎体力が足りない」と言われてしまった。
そうしたら博麗の巫女はどうなるのかとかは突っ込んではいけないらしい。


同じものをやらされたためか流石に飽きた。
雑魚敵がイカンゲしかいないのだから当たり前だ。
イカンゲを覗けば普通の内容だとだと思う。
できれば二度と語り合いたくないのだが仕方ないところだ。
今後どうやって謝るか色々考える羽目になった。