□月 ●日  No857 河童の生態


幻想郷の技術者集団河童。 顕界にも河童がいるが野郎がやたら多い。
具合が悪いことに美形が多い。彼らは顕界に適応、幻想郷に行く理由が考えられない。
合コンに連れて行ってはいけない。 だいたい場を持ってかれる。
朝倉は河童達が嫌いらしい。 合コン時に場を荒らすからだそうだ。
具体的には聞かないで戴きたい。


混怪で連絡員として活動しているのも河童が多い。
リュックを背負っていてもあまり違和感がないからだそうだ。
朝倉はなぜか3日目に良く出没すると言っていた。
理由はよく分からない。


そんな河童達の生態だが、彼らは顕界や幻想郷に馴染むとき大きな趣旨替えをしているらしい。
それは鉄への適応だ。 実は河童達をはじめとして多くの妖怪や妖精は鉄が苦手である。
それが彼らの近代化の道を阻んでいたと言える。 
そもそも鉄は魔術を破るためにある金属であることも起因する。
彼らは鉄への恐怖を克服するために鉄を研究した。 
結果妖怪の中で真っ先に科学技術を得るに至っているのである。


顕界でも製造系技術職についている河童も数多い。
大学に編入して特別な学問を身につけている河童もいる。
彼らの給料は私の数倍になる。下手すると朝倉よりも高所得な河童もごろごろしている。
これでは確かに幻想郷に全員移住するわけがない。


だが真の恐ろしさはそんなものではない。
奴らの給与はあるメス河童たちに集中していると言うのだ。その名もネネコという。
もちろんうちの会社で勝手につけた名前だが、オス河童から貢がせ続けて
高級一戸建てに居を構え専用プールを持ち、まさにセレブ生活を送っているというのだ。
一度目にかかったが確かに美人である。 


河城河童にセレブ河童のことをそれとなく聞いてみたら
金はいらないから技術をくれと言っていた。
それでこそ河童だと思ったが、もう少し色気をもってもいい物だと思う。