復活した秋姉妹の様子を伺いに行く。 部屋が凄いことになっているので手伝うことに。
毎度のことながらよくもまあここまで放置していられるものだと感じ入る。
秋姉妹の手伝いをしていたら先代とは偉い違いと褒められた。
先代というと今は黄昏酒場で働いているアフロの甘粕氏のことだろう。しかし彼女たちの話を聞いたら
信じがたい話をしてくれた。
あのアフロのマスターはよく昔の博麗の巫女とつるんで行動していたという。
場合によっては異変解決にも乗り出したという。 私とは大違いである。
昔と比べるとどうですかと尋ねたら、今の方がいいと言ってくれた。
なんでも昔の博麗の巫女の方が血の気が多かったらしいのである。
聞けば昔の幻想郷はしばしば食糧不足に陥っていたそうだ。
現代みたいに列車の運行は安定していなかったから当然の話だ。 私がこの会社に来たときも
中間管理職狐の怠慢で、なかなか幻想郷に入れなかったことを覚えている。
そのせいかどうかは分からないが当時の巫女は秋姉妹の元へ芋などを強奪しにきていたらしいのである。
もちろん秋姉妹としては、普段通りの巫女の仕事をしていてくれれば、芋のひとつやふたつあげても
よかったのだそうだ。 だが、巫女の仕事がおろそかになるくらい食べ物を探さないといけないご時世だったとも
言えるのである。 それだけ大変だったとも言えるだろう。
食い物の恨みは酷い物で、秋姉妹も博麗神社に仕返しをしたこともあったそうだ。
たとえば博麗神社の周囲だけ花が咲かないと言った具合である。
ささやかかつ、十分すぎるくらい異変だと思うのだが
結局風見女史に諭されてやめたとのこと。
なんか昔の秋姉妹も十分血の気が多いような気がする。 それだけ信仰に余裕があったのかもしれない。
朝倉にそのへんのところを報告したら、確かに昔の方がバトルの頻度は多かったという。
同時にルール無用になりやすかったそうだ。 今の幻想郷はだいぶ丸くなったということか。
これ以上酷い幻想郷なんて想像したくないが、私は今のままでも十分危険だと思っている。
