□月 ●日  No1047 ノーレッジ女史のボンドベッド


河童の工房に見慣れないベッドが置いてあるのを発見した。
聞くところによるとノーレッジ女史のベッドだという。 
図書館にプールを建造したときの湿気で痛んでしまったのでオーバーホールして欲しいという
依頼なのだという。


オーバーホールという言葉に違和感を感じながら、河童達の動きを見ていると、
エアダスタースプレーでせっせと何かを掃除している。 なんとそれは沢山のロボットアームだった。
実は喘息持ちのノーレッジ女史。 大半のことはベッドの中で出来るようにとベッドを徹底改造。
まるで某スパイ映画のような酷い構造のベッドになったらしい。


このベッド実に色々な機能がついているが、やはり目玉は本を収納する機能だろう。
本を平積みしても倒れて押しつぶされないように、本は自動的に収納される他、
寝ながらでも本を自動的にめくる機能、果ては音読機能までついている。


快適機能も充実している。 音楽を奏でる機能や、フレグランス機能。
さらに除菌機能がついており、黴臭い図書館でも快適に過ごすことができる。
さすがに布団を乾かしたり暖める機能はないそうだが、それでも便利な機能だと思う。


面白そうなので適当に触ってみる。
枕元にボタンがあってそのボタンを押すと色々な機能が使える仕組みらしい。
河童に聞いて安全そうなボタンを押す。
面白くなって幾つかのボタンを同時に押したら、なぜか枕元に誰が見てもやばそうな
半透明のケースに包まれだドクロボタンと、鍵が現れた。


河童達も自分たちが作って無い謎の機能だと騒いでいた。
もちろんオーバーホールしないわけにはいかないので、河童の一人が蓋を開けると、
手が滑って髑髏ボタンを力一杯押してしまった。


そこからが阿鼻叫喚の地獄絵図だった。
ベッドから飛び出す大量の弾幕
とにかく机の下に潜り込むのが精一杯だった。


弾幕が一応終わってノーレッジ女史に尋ねると
本に封じられた妖怪が襲ってくる場合があり、このベッドで交戦するのだという。
そうこれは幻想郷のベッドなのだ まともなはずがなかったのである。