□月 ●日  No1303 幻想装飾品


マジックショップエレンの店に装飾品の類を納品。
妖怪の使う装飾品の類はここで一度チェックされることになっている。
装飾品と言っても、ブローチや指輪から鉱石に至るまでそろっている。
これらは色々な謂われとセットでやってくることも多く、扱いが難しい。
香霖堂に預ける場合もある程度の安全性は確保する。
もっとも本当に危ない場合は香霖が拒否する。


幻想郷で装飾品を自給するのは実質不可能だ。
色を付ける染料から、鉱石など工作機械があっても材料がそろわない。
外から持ち込んだ装飾品の補修を頼まれても厳しいのである。
そんな装飾品だが、材料だけ幻想郷に持ち込むのと、完成品を持ち込むとのでは
圧倒的に前者が安い。 完成品を持ち込む方が量産効果で安いと思うのだが
幻想郷なら炭素棒から容易に金剛石を作ることが可能である。


幻想郷で装飾品を作る際は実際に手で作るのと魔法で作る場合の二通りある。
魔法で作る場合、まず手に持つという動作がないのと、材料の精霊ないし付喪神
アクセスして最も有効な加工方法を見いだすことが出来る点が違う。
顕界にも熟練の職人が経験と勘を用いて同じような加工をするが、
それをある程度体系化したものが魔法による装飾品生成である。


もちろん手作業で作った方が良い場合もかなりある。
手を掛けて手間暇掛けた物はやはり念が相当込められることになる。
長い期間を掛ければそれだけで色々な謂われがつくものだ。
もっともその謂われがいつも良い物とは限らないのである。
そういう意味では幻想郷産の装飾品は顕界の装飾品同様に品質が安定する。
しかし強大な力を持つには至らないのである。


完成品を持ち込む場合は補修パーツ確保のため、一度エレンが作った成分分析
スペルカードを通す必要がある。
展開図と補修パーツが自動的にリストアップされる優れものだ。
もっともそこにリストアップしてあるものがそのまま手に入るとは限らない。
それでも無いよりはずっとマシだ。 幻想郷の妖怪達は本当に装飾品の
扱いが酷いのである。


弾幕戦で掠っていれば装飾品の一つや二つ傷がついても仕方ないともいう。