□月 ●日  No2070 妖怪だから仕方ない。


何かみんな勘違いしていると思うが、基本的に妖怪は妖怪であって、
人間に危害を与えてなんぼである。同時に人間からもマイノリティ扱いされていて
とてもじゃないけど人間に好意的な妖怪って実のところ少数派である。
何故か、単純な理由で好意的な妖怪はそもそも妖怪の姿をするより人間として
活動していた方が、インフラにただ乗りできる分便利で楽だと考えて居るからだ。


従って命蓮寺の連中は基本的にやばい奴揃いである。もっとも分別はついているので
中身が真っ黒だろうが、常識的に接していれば相手は常識的に返してくる。
ムラサ船長が、「自分は危険な妖怪だから」と一生懸命アピールしているが
その程度はこちらも十分理解している。むしろ厄介なのは人間の方だというのが
嫉妬妖怪の談だったような気がする。


妖怪は人間を威かしてなんぼであり、特に直接何か出来ない妖怪にとって
人間達を威かすのは、自分が危険であることをアピールことである。
もっともムラサ船長の場合、たまにうちの会社に遊びに来ている閻魔様こと
姫ちゃんの命というかお願いを聞いて、サボり行為に勤しむ死神の船を沈める行為を
行っているという。
また、最近では死神を騙す不埒な者もいるらしく、小規模な水難事故を起こして
彼らに危険を知らせるアルバイトもやっているのだとか。


そんなわけで命蓮寺の連中はとても危険であるが、きちんと接する方法を定めて
接すれば概ね無害である。 これは人間においてもあまり変わらないことだろう。
そんなわけで、最近命蓮寺のこと美女がたくさんいるナンパ施設と思っている
困った人が多くいるので釘を刺した。


なおムラサ船長は面食いだ。 ゆめゆめ気をつけるよう。