疑似スペルカードのファームウェア更新のため、社内に戻ることに。
スペルカードシステムは毎度のことながら更新を繰り返しており、場合によってはOSだけではなく端末まで更新される場合がある。
端末はクラウドコンピューティングの先駆けみたいな代物であるが、これは事故によって端末が損耗する可能性が高いからである。
オンラインで更新しないのかという意見もあるが、実のところそれはスポイルされたというのが正しい。
みんな全員更新しないやつばかりで、ぎりぎりの時間にやりだすから回線がパンクするという状況を何度も繰り返していたからだ。
業を煮やした技術部の連中が、全部ワイヤードにしてしまった次第。
ファームウェアを更新したことで術式の精度は極端に向上したというが、マナーモードでは術が使えないという謎の仕様になった。
なんと端末から呪歌が流れるようになったのだ。たかが呪歌と舐めてはいけない。呪歌によって魔力を補充しながら術式を使えるので
身体的負担は大きく減っている。これはすごいが やかましい。
自称現人神が腹を抱えて笑うので「歌は気にするな」と言っておいた。
朝倉の話では八雲商事社員の術の濫用を防ぐ目的もあるらしい。確かにこんな術を顕界で使われた日には目立つし
公開処刑も甚だしい。端末を顕界で私物化する社員が後を絶たないためこのような仕様になったのだという。
体は楽だからその点は問題ないが、電池の減りが速くなった気がする。まあ術式を使うたびに歌うたっていたらそれは
電池を食うにきまってる。
そんなわけで、トンデモナイ代物ができたわけだけど、最近は魔術を使うためのアイテムにしゃべらせる機能を付けるケースが
増えているのだという。言語によっては滑舌が悪い場合もあるから当然なんだけど
いや、絶対何かがおかしいと思う。 なんで「最高」って言葉でるんだ?
ああ、PSYCHOか 俺疲れてるわ。